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GmailのAMP対応を発表、メールがインタラクティブで強力な手段に変化するか?

公開日:2018/03/01  更新日:2022/07/22
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GmailのAMP対応を発表、メールがインタラクティブで強力な手段に変化するか?


米Googleは現地時間の13日、Gmailにおける新たな仕様である「AMP for Gmail」を発表しました。この仕様により、メール内に常に最新の情報を表示させることや、ユーザーがメールから直接アンケートに回答することが出来るようになるとされています。


AMPとは?


AMP(Accelerate Mobile Pages)とは、主にスマートフォンなどの携帯デバイス向けにWebページの表示を高速化させるためのオープンソースプラットフォームで、もともとはサイト読み込み速度の向上を目的として考えられたものでした。
特徴としては、Javascriptの許容範囲が限定されていることで読み込みの負荷を軽減しており、またAMPを用いて作成されたWebサイトはGoogleおよびTwitterにキャッシュとして保存されるため、それらからのアクセスの際には大元のページへのアクセスが発生せず保存されたキャッシュを読み込んで表示させることから、より高速なレスポンスが可能になっています。


既に海外ではAMPメールの導入例が


今回、このAMPの技術をGmailにも導入することで、HTMLメールにWebサイト同様のコンテンツを埋め込むことが可能になります。ユーザー側からの回答や操作が可能になることから、既にいくつかの企業がこれを用いた新機能を開発・運用しています。

例えば、写真共有アプリのPintarestはメールにユーザーのタイムライン上の写真を表示させ、メール画面から直接「ピンする」ことが出来るサービスを導入しています。また大手旅行予約サイトのBooking.comでは、メールからホテルの客室の写真を見ることが出来るほか、最新の空室状況の確認にも対応しています。


AMP導入でメールは常に最新のコンテンツを見られるように


これまでメールは、「読んでもらうもの」として位置づけられ、画像以外は送信する前の情報でしか送ることができず、受信者が閲覧したタイミングで最新の情報を出すことは、中々現実的ではありませんでした。
しかしながら、AMPの導入によりユーザーがウェブサイトやアプリにアクセスすることなく完了できる操作の幅が広がり、今までウェブサイトで担っていた役割をメールで実現できるようになります。

先日の記事「メール配信システムのステップメールとメールマガジンの使い分けとは?」でもご紹介した通り、全員を対象にした一斉配信と使い分けることで、読者の反応をより高めると同時に、適切なタイミングで適切な内容を訴求することで、行動の喚起に繋げる効果が期待できます。

今までメールが苦手であった、リアルタイムで状況が変化する各種予約手配などの情報を最新の情報で表示することで、顧客反応の引き上げが期待されます。


当面の課題は「Gmailのみ対応している」こと


メルマガ運用担当にとって当面の課題は、コンテンツ作成の運用コストの増大です。

現時点で、GmailのほかにAMPへの対応予定を公表しているメールサービスは他になく、今後の動向次第ではありますが、しばらくはGmail固有の機能となることが考えられます。この場合、AMPに対応したコンテンツはGmail以外のメールサービスでは正しく表示されないため、AMP対応コンテンツを自社のメルマガに組み込む場合には「Gmail以外用」にAMPを使わないコンテンツを準備し配信する必要が出てきます。

GmailはWebメールにおいて6割近くのシェアを獲得している(出典:世界のメール閲覧環境調査2017 とはいえ、それ以外のユーザーが一定数いることもまた事実です。読者の反応を高める上でAMPは大きな効果を生む可能性がありますが、当面においては運用コストとの兼ね合いを検討する必要もありそうです。


おわりに


AMPは、メールに対する意識を「読むもの」から「反応するもの」に変える可能性がある技術として注目されています。メールのコンテンツにリアルタイム性が加わることで、メールマーケティングが進化していく可能性に、今後も注目したいところです。



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