「エンジニア向けのエージェント」としてITエンジニアと企業をつなぐFREE BRAIN。2019年設立の小規模組織ならではの丁寧なサポートにより、幅広い年齢層やキャリア、業種といったバックグラウンドを持つエンジニアに合った活躍の場を提供している。登録エンジニア数は約7,000名に上り、現在も拡大を続けている。
同社はエンジニアへの求人紹介ツールとしてCuenote SMSを導入し、kintoneとの連携機能も活用している。今回は同社ITソリューション事業本部マーケティング部の由解氏、同Webマーケティング部の浅田氏および橋本氏に、Cuenote SMS for kintoneで解決した課題や運用の工夫についてお話を伺った。
当サービス「FREE BRAIN」に登録されているエンジニアは、個人事業主が中心となります。コロナ以前は対面の交流会や説明会などで名刺交換をして接点を作ってきましたが、コロナ以降はWebミーティングなどオンラインの場が主流となり、そこから当サービスに登録していただくことが中心となってきています。
現在、登録エンジニア数は7,000名ほどになるのですが、その方たちに対しては以前から定期的にメールを配信し、架電もしていました。ただメールだけでは返信率が3%程度にとどまり、底上げが必要だと考えていました。
そこでSMSでのアプローチを考えていたとき、ユミルリンクの営業担当の方からCuenote SMSの提案をいただきました。費用面でも要件を満たしており、運用周りの機能も充実していたので、とくに他社のツールとの比較などはなく、導入することを決めました。
現状では週あたり1,500名ほどの登録エンジニアにSMSを送信しています。SMS配信を開始したところ、従来のメールへの返信率は変わることなく推移し、そこにSMSの返信が上乗せされたため、目標としている返信率10%に近づいてきているなと感じています。また、SMSは文字数が増えると1通あたりの送信料が増えてしまうという仕様上、アンケートフォームのリンクを記載しているのですが、それが受け手側にとっては好都合なのではと考え、メールの方にも適用しました。既存の施策にも良い影響があり導入してよかったと感じています。
SMSとメールの一番の違いは、何よりリアクションの早さにあると思います。送信当日から遅くとも2、3日中にアンケートフォームへ回答が送信されるSMSに対し、メールはじわじわと回答が増えていく傾向があります。即効性のあるSMSは、われわれのような業種・業態によって非常に有効活用できるチャネルだと感じています。
またメールは多くの方が複数のアドレスを使用しており、登録時のアドレスを使わなくなるなどで送信不可となる事態も少なくありません。一方SMSの場合、基本的に電話番号は頻繁に変わるものではなく、送信すればほぼ確実に届くことが大きなメリットだと考えています。
当社ではコロナ以降、登録者の情報量が増加したため、社内連携ツールとしてkintoneでのデータ管理を開始していました。「Cuenote SMS for kintone」がローンチされるまでは、SMS配信の際にkintoneで抽出したリストを手作業でチェック・修正していたため、1回の送信にかなりの労力がかかっていました。またエラーが出た場合でも、電話番号の突合せ作業を手作業で行う必要があり、時間がかかっていました。
2024年10月にCuenote SMSがkintoneと連携したことで、それまで手間取っていたデータ抽出から送信までの作業が一気に迅速化し、「こんなに簡単に送れるのか」と感動すら覚えました。連携によって使えなくなった機能などはなく、むしろ今まで気付けなかったエラーを発見するなどのメリットもありました。
kintoneとの連携によって作業効率が大きく改善したことで、以前は月1回だったSMS送信を週1回に増やすことができました。それまではSMS送信のためのリスト抽出や入力、チェックなどで1回あたり最低2時間程度かかっていたのですが、kintone連携をしたことでボタンひとつに自動化でき、1回あたり5分程度と大幅に短縮できるようになりました。
SMS送信は、当初はメール送信とほぼ同じタイミングで行っていたのですが、チャネルの特性の違いを考慮し、曜日・時間を調整しながら送信するテストを重ね、ベストなタイミングを探っていきました。
その結果、常に手元においているスマートフォンが対象のSMSは平日の昼時がベストであると判断し、現在はそれに沿った送信スケジュールを組んでいます。逆に、じっくり見る傾向のあるメールは、週末に送信するようにしました。
このような細かい分析も、kintone連携によってCSVでの書き出しや手動入力といった煩雑さが割愛できたためで、これまで送信作業に費やされていた時間を分析・改善に使えるようになったからだと思います。また配信エラーなどの検証も、従来はCuenote SMSとkintoneを手動で突き合わせてチェックしていましたが、その手間も省けるようになりました。
現在のSMS送信では発信元に一つの決まった電話番号を使っていますが、今後は番号を変更しての送信も試してみたいです。たとえば営業用の番号を発信元にすれば、相手のエンジニアの方もその番号を登録し、よりコミュニケーションが取りやすくなるといった効果が期待できます。そうした工夫を積み重ねて返信率を向上させ、利便性を高めていきたいです。
SMSは電話のようにダイレクトに送れ、なおかつ受け取る側も電話より気楽に応対できるチャネルです。顧客管理をkintoneで行っているわれわれは、Cuenote SMS for kintoneによって作業効率を大きく高めることもできました。同じようにkintoneで顧客情報管理している会社も数多くいるかと思いますので、そのような会社・担当の方にもお勧めできると思います。