京阪神を中心に23の事業所を構え、住宅建築資材流通事業を幅広く展開する株式会社イワイの物流業務を一手に担うイワイ物流株式会社。関西エリアにおける戸建をメインとする建築現場まで、1ヶ月に延べ6,000件もの配送業務を行うなど、効率的かつ高品質な物流サービスを提供している。
イワイ物流でCuenote SMSを導入したのは2020年。配送前の事前通知にSMSを活用し、建築現場へのスムーズな納品を実現している。今回は、導入の経緯や導入後の効果などについて、同社取締役部長の野村氏、副部長藤津氏、大阪北物流センター配車係長那須氏、大阪南物流センター所長山上氏に話を伺った。
野村:当社で取り扱う資材・設備は合計160品目以上にわたり、さらに各現場によって個別に取り寄せる商品もあるため、日々膨大な量の資材を配送しています。1ヶ月の配送件数は導入当時、延べ約6,000件、1日当たり約300件にのぼりました。
そこで課題になっていたのが、納品先の現場の荷受け担当者が不在の際に、「出戻り」が発生してしまうことでした。その数は1ヶ月に30件ほどで、毎日どこかの資材は出戻りが発生する状態です。予定通りの搬入スケジュールを進められないだけでなく、ひとつでも積荷が降ろせないと再度積み替えをしなければならず、ドライバーにも大きな負担がかかっていました。さらに、納品先から当社に資材搬入日を確認する問合せは1日平均100件ほど発生しており、その問合せ対応により業務をひっ迫させていました。
この「出戻り」の原因は「資材の到着日を事前に伝えられていないことではないかと考え、発送通知の手段を検討するに至ったというわけです。
重視したポイントとして、まずは配信設定のしやすさです。CSVファイルで送信先の携帯番号リストを一括登録でき、一斉送信をスムーズに行えること。そして、「差し込み配信」の機能があることも必須条件でした。送信先ごと、納品する資材ごとに到着日時が異なるため、その情報を1件ずつ変えて送ることができると業務の効率化に繋がると考えていました。また、デザインもシンプルなので、どの担当者であっても、操作がしやすい点もよかったですね。ユミルリンクのご担当者様もフットワークよく丁寧に対応していただいたこともあり、検討開始からおよそ2ヶ月程度で導入に至りました。
SMSは携帯電話番号を宛先にしてメッセージを送ることができますが、すでに現場担当者の携帯電話番号を知っている我々にとってその点は大きな利点でした。そのため、SMS配信サービスに絞って数社にコンタクトを取ったところ、すぐにご連絡をいただけたのがユミルリンクさんでした。
2020年8月から導入したのですが、当時はそのような事前通知をしている物流業者が少なかったこともあり、かなり反響がありました。現場では資材到着に合わせて作業工程を決めるので、「納品時間の目処が立つことで作業を予定通り進められて助かる」といった声が多く寄せられるなど、顧客満足度の向上にも繋がっています。
当社側としても一番効果が大きかったのは、到着日時を確認する問合せ電話が大幅に減少したことですね。導入前、すなわちSMSによる事前通知を行う前は一日中電話が鳴りっぱなしだった状況が、今はあっても1日10件程度とおよそ9割減となりました。 また、荷受け時間がわかるので、現場担当者の不在率がかなり減ったことも大きかったです。不在や時間変更の場合はSMSを配信した直後に先方から連絡があるので、荷受けがスムーズになり、双方がストレスなくやり取りできるようになりました。業務効率化ができたうえに、配信エラーもほとんどなく、使用感には満足しています。
Cuneote SMSを利用しての配信作業は非常に簡単で、助かっています。具体的な作業としては、自社で構築している物流管理システムからCuenote SMSに配信リストをアップロードし、文章を作成して送るのみ。文章自体もテンプレートを活用しているため、ほぼ作業の手間はかかっていません。20分以内で配信作業が完了することが多いです。
また、これまでは配信日時のみを通知していたのですが、文字数を増やして送信できるようになったことで具体的な商品名を案内することができるようになり更に利便性が向上しています。
今後の展望ですが、イワイ物流としては納品作業全体の質を向上させることを目指しています。SMSを活用した事前の配送時間のお知らせや丁寧な納品方法などで物流クオリティを高めることで、企業の信頼向上と顧客満足度の向上に努めていきたいです。