「AMP for Gmail」が7月2日から正式リリース、「動的メール」は従来のメールと何が違うの?

米Googleは今月10日、既にベータ版として公開していたGmail向け動的コンテンツ表示技術である「AMP for Gmail」を7月2日より正式版として公開することを発表しました。対応はG Suiteユーザー向けと謳われており一般のGmailユーザーへの対応は表明されていませんが、同時もしくは遅くない時期に同様に公開されるものとみられます。
当ブログでも過去何度かご紹介してきた「AMP対応」(参照:GmailのAMP対応を発表、メールがインタラクティブで強力な手段に変化するか? / Google、「AMP for Gmail」のベータ版を公開、メール内でよりインタラクティブな訴求が可能に )。
元々はモバイルデバイス向けの表示高速化技術として公開されたAMPですが、軽量で動的情報の表示が可能という点はまさしくメールとの相性が非常に良いと言えます。
今までのメールでは反映できなかった「閲覧時点での情報」の反映が容易に
そもそも今までのメールと何が違うのか、AMPのメリットに立ち返って考えてみたいと思います。

テキストであれ、HTMLであれ、メールコンテンツに反映されるのは「送信時点での情報」です。上記の例のように、宿泊施設の予約状況などを紹介するメールで言えば、「送信直前の情報」を盛り込んで配信しますが、メールを見た読者が予約したりするなどで当然状況は変動します。その場合、配信直後に閲覧できた読者にとっては実際の状況との乖離が少なくても、時間が経ってから見た読者にとっては既にそれは「古い情報」となってしまいます。
一方で、AMP対応のコンテンツなら読者が閲覧したタイミングでの最新情報を読み込んで反映できるので、リアルタイムに状況が確認できます。その情報に基づいた行動、判断が出来ることから、ユーザーのアクション喚起につながることが期待できます。
こうした効果は、宿泊予約以外にもECにおける特売・数量限定販売商品の案内や、価格変動があるtoC向けセールス(オークションなど)での通知にも役立てることが期待できます。
メールマーケティングを変える可能性
AMPをメールコンテンツ表示形式として取り入れることで、企業のメールマーケティングも「ユーザー反応を促す」双方向性が志向されるようになるものとみられます。
企業、とりわけBtoC領域におけるメールの役割は日々進化しています。企業・消費者共にWebの活用が今ほど活発でなかった時代において「カタログ」的役割を担っていたメルマガは、今ではその先のWebページへの導線、すなわち店舗への誘引を図る「チラシ」的な役割を担う存在へと変化してきました。こうした背景にあって、AMPへの対応はまさに「誘引を高める」新たな一手となることが期待されます。
Outlook(Microsoft)やYahoo(Verizon)等の大手メールクライアントも対応を表明しているAMP。Appleの「iOS」をはじめとした、他プラットフォーマーのさらなる対応、そして国内・世界での普及に今後も注目です。
キューノート エフシー
メール配信システムCuenote FC(キューノートFC)は、会員管理やメール配信後の効果測定をグラフィカルに表示。システム連携用APIなども提供しており、一斉配信からメールマーケティングまで行えます。独自開発のMTA(配信エンジン)とノウハウで、月間のメール配信数42億通・時間700万通以上(※)の高速配信を実現し、スマートフォンや携帯にもストレスなく高速・確実にメールを届けます。
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