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アンケート回答は国によって偏る?!解決するための調査手法2選
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アンケート調査をしようとなった際、どのような設問形式を思い浮かべますか?
1.とても良い 2.良い 3.ふつう 4.悪い 5.とても悪い
など、個別の質問に対して程度を選択してもらう形式でしょうか?
こちらは一般的に知名度があり、実際に国内で最も活用されている形式かと思います。宿泊施設やレストランなどの店舗型のお店や、ネットでのアンケート調査で見かけるのがこの形式なので自社でもなんとなくこの形式を採用しているという方も多いのではないでしょうか。
アンケート調査は、回答に偏りが生じるケースがあります。
調査対象となる製品やサービスに対するファンやクレーマーは別として、日本人は「どちらでもない」「ふつう」など中央の選択肢を選びがちな国民性であることは有名です。
逆に欧米では「好き/嫌い」がハッキリしており、両極端の回答に偏る傾向があると言われています。
海外からの旅行者増加の一途を辿る昨今、日本人だけでなく多国籍の相手にアンケート調査を行いたい、という事業者も増加しています。
そこで今回は、国内外の人に対してアンケート調査をする際の手軽な手法として2つの調査方法をご紹介します。
手法1 国ごとに選択肢の数を分ける
手法2 MaxDiff(Maximum Difference)法を採用
<目的>
選択肢を最小限にすることで、何に注力すべきなのか白黒ハッキリつける
施策すべき事項の優先度をつける<メリット>
1.シンプルなので、調査における準備が容易
2.回答者への負担が少ない
3.国や性格による選択傾向の影響を受けにくい<注意事項>
・個人情報を取得しない
・回答記述式を利用しない
手法1 国ごとに選択肢の数を分ける
選択肢の少ない個別評価と総合評価を用いて重回帰分析を行います。
<分かる事>
総合的な評価に、何が最も重要視されているのか。
このケースでは、日本人は3~5段階評価、来日者向けには好き/嫌いをハッキリさせる2段階など選択肢の数を分けます。リッカート尺度を用い、アンケート回答者の心理的測定を行います。
「良い」「ふつう」「悪い」の3段階にする。もしくは「ふつう」「どちらともいえない」をあえて選択させないよう、「良い」「悪い」の2段階にすることも一つの手です。
国内外全体のアンケート回答者に対し分析をしたい場合、ある程度の回答数が集まらないと、また選択肢が同じでないと分析が出来ません。もし国内外で分ける必要がないのであれば上記のように2段階、または3段階に統一すると良いでしょう。
<活用の仕方>
回答形式は単一回答を用います。
例)宿泊施設についての調査。
[質問1] 旅館の女将の対応はいかがでしたか。
1.良い 2.ふつう 3.悪い
[質問2] 旅館の客室について、教えてください。
1.良い 2.ふつう 3.悪い
[質問3] 露天風呂の雰囲気はいかがでしたか。
1.良い 2.ふつう 3.悪い
[質問4] お料理の味はいかがでしたか。
1.良い 2.ふつう 3.悪い
[質問5] 旅館を、知人に勧めたいと思いますか?
1.勧める 2.わからない 3.勧めない
集まった回答結果は、ぜひ分析することも忘れないでください。
毎月開催しているアンケートセミナーでもご紹介していますが、集まった回答データから要因分析をすることが可能です。
手法2 MaxDiff(Maximum Difference)法を採用
<分かること>
何が良い/悪い、好き/嫌いなのか
「時間がないから、最低限の項目で手っ取り早く調査したい」「分析もしている時間がない!」という場合にもうってつけです。
活用することの最大のメリットは、手法1よりさらにシンプルであることです。つまり、アンケート調査側にも回答者側にとっても両者にとって負担も軽いことが特徴です。ハッキリと何が最も重要で、何が重要でないのかを把握することが可能です。
<活用の仕方>
回答形式は単一回答を用います。
例)顧客へのサービス提供のなかで、重視するポイントと優先度の低いものを調査
[質問1] システム導入を検討するうえで、最も重視する項目をお選びください。
1.機能 2.価格 3.サポート 4.操作性 5.信頼性
[質問2] 最も重視しない項目をお選びください。
1.機能 2.価格 3.サポート 4.操作性 5.信頼性
例)宿泊施設を利用した方が、何を最も良いと評価し、何が好ましくないのかを調査
[質問1] 〇〇旅館で最も良かったと感じたものをお選びください。
1.雰囲気 2.接客 3.露天風呂 4.お料理の質 5.コストパフォーマンス
[質問2] 店内で最も残念だと感じたものをお選びください。
1.雰囲気 2.接客 3.露天風呂 4.お料理の質 5.コストパフォーマンス
ウェブシステム利用の有無に限らず、イベント会場や受付など、用紙形式でもその場で時間をかけず回答してもらえます。
まとめ
今回ご紹介した手法は、手間を極力かけずサクッとアンケート調査をして施策に活用したい方向けになっています。
より細かい調査や分析を行いたい場合は、手法1の選択肢を5段階、7段階にするなどして応用し、アンケート対象者の特性に合わせて実施してみてください。
特に今年の5月に施行されたばかりのGDPRに伴う個人情報の取得においては、どのご担当者も手をこまねいているようです。
とある世界的なブランドのアンケートフォームでは、まず初めにアンケート回答者が所属している国と、今滞在している国を質問し、その後のアンケート設問を分けています。個人情報を取得する範囲を変えることで、リスクと手間がかからない方法をとっているようです。
今回ご紹介した手法を用いた用紙ベースのアンケートであれば、IPやCookie等の個人情報を取得しませんので、そういった面でも手軽といえるでしょう。
キューノート サーベイ
Cuenote(キューノート)のアンケートシステムは、直感的な操作画面で誰でも簡単にWebアンケートや問い合わせフォームを作成できるクラウド型(ASP・SaaS)サービス。PCの他、スマートフォンや携帯電話にも対応しています。