どの業界でも使えるリストセグメンテーションの方法

公開日:2014/08/04  更新日:2022/07/22
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メールのリストをセグメントして、「最適な相手に最適な内容のメールを送りましょう」ということは、よく言われることです。

セグメントすることにより、メールの開封率/クリック率を高めるのに役立つことはマーケッターの方なら直感でわかりますが、読者に関連性の高い情報を送ることは、購読の解約率を下げ、良好な関係を構築することにもつながるのです。

メール配信リストから適切なターゲットを抽出することで、あなたが狙うメールの効果は、より良い結果をもたらします。


なぜセグメントが重要か


リストセグメントによって期待できる効果は、次のようなことです。


  • ・開封率
  • ・関連性の向上
  • ・購読解除率の低下
  • ・到達性の向上
  • ・リード獲得
  • ・収益アップ
  • ・顧客維持
  • ・新規顧客獲得
  • ・スパム申告数の低下
  • ・口コミ効果

米国でデジタルマーケティングのメディアを運営するeMarketer Incの調査によると、リストセグメントの施策によりメールマーケッターの39%が開封率を向上、さらに28%が解除率を低下、そして24%が収益を向上したと回答しています。

出典:Habspot掲載記事より

幸いなことに、多くのマーケッターはメールコミュニケーションにおけるセグメントの重要性に気づき始めています。

実際に米国の調査会社のMarketingSherpa LLCが行った2012年の調査レポートによると、32%のマーケッターがデータベースのセグメントを翌年の最重要事項だと回答しています。

さらに、52%のマーケッターがデータベースのセグメントのニーズを強く感じていると回答しています。

出展:Habspot掲載記事より


セグメントメールの2つの事例


■過去に反応のあった人たちをセグメント


オバマ大統領は、選挙戦でEメールを戦略的に活用することで有名です。メールキャンペーンの目的は、寄付を効率的に集めることです。2012年の再選のための選挙戦では、前回の選挙戦で寄付してくれた人たちをセグメントして、メールを送りました。
この人たちは、今回の選挙戦でも最も寄付をしてくれそうな人たちでした。このメール戦略のおかげで、彼は5億($500 million)ドルの資金を募っています。


■購入した商品によってセグメント


また、国内の大手ECサイトでは、商品を購入して1週間ほどするとレビューを促すメールが届くことがあります。利用者のレビューや口コミ情報は、購入を検討する人にとっての強力なひと押しとなります。
このような行動喚起を促すメールは、最適なタイミングで対象となる人だけに絞って送るのが効果的ですし、メールマーケティングのマナーでもあります。


セグメントに利用できる項目は?


事前に取得した顧客属性以外にもメール反応やユーザーが利用するデバイス、サイトへの流入経路等、さまざまな条件でリストをセグメントすることができます。


<<地理的変数によるセグメント>>


■地域


メールを送る範囲を企業や店舗が展開するサービスエリアに限定したい場合は、住所情報からセグメントできます。
住所情報を取得していない場合は、電話番号の市外局番から逆引きして、おおよその地域・住所を知ることができます。


<<人口統計的変数によるセグメント>>


■年齢・性別


ターゲットとする年齢層にメールを送りたい場合、生年月日からリストを絞り込むことが可能です。マスコミ・マーケティング業界では、ターゲットを区分する際に以下の名称が使われています。


  • ・ C層 4-12歳の男女
  • ・ T層 13-19歳の男女
  • ・F1層 20-34歳の女性
  • ・F2層 35-49歳の女性
  • ・F3層 50歳以上の女性
  • ・M1層 20-34歳の男性
  • ・M2層 35-49歳の男性
  • ・M3層 50歳以上の男性

※CはChild、TはTeenager、MはMale、FはFemaleの頭文字



■ペルソナ


製品・サービス、またはウェブサイトを利用するターゲットの人物像を具体的にペルソナ(都内/男性/30代/一人暮らし など)として設定しているなら、そのペルソナに近い読者を絞り込んでメールを送り、ターゲット層の反応を確かめることができます。

ペルソナは、年齢や性別などの定量的要素だけではなく、「輸入車が好き」「健康志向が強い」など、定性的な要素を加えて設定します。
ペルソナを設定することで、ターゲットとなる人物像のニーズ(顕在/潜在)を探り、マーケティング方針を定めることができます。


■職業・職種


職業や職種によって、興味やニーズが異なるかもしれません。

それに応じてリストをセグメントして、最適なコンテンツを送ることができます。
特にB to B製品などの場合、提案したい製品・サービスを利用するターゲット層が管理部や経理担当者、あるいは開発部システム担当者など、職業や職種で限定できる場合には、有効なセグメントです。



<<行動的変数によるセグメント>>


■既存顧客


購入者リストに対して、より上位の者を購入してもらうアップセルや他の商品・サービスを購入してもらうやクロスセルを狙ったメールを送ることができます。
また、定期的に購入する消耗品などをECサイトで販売している場合は、定期購入を促すことも可能です。その場合、"次回送料無料"や"●%OFF"など、何かしらのベネフィットを提供すると良いでしょう。


■メール開封


メールを開封したユーザーは、メールのタイトルに惹かれて内容を確かめたいと思ったのかもしれません。
例えば、セール開始のメールを送った場合、メールを開封した読者を抽出して、「セール終了まで間近」や「セール第2弾開催中」といったセールに関連した情報を再度送ると良いでしょう。
開封率は、パソコン向けメールアドレスに送ったHTML形式のメールでのみ測定できます。


■メールクリック(閲覧ページ)


メール内のURLをクリックしてウェブサイトを訪問したということは、何かしらその情報に興味や関心があったからです。
特定のURLをクリックした読者に対して、再度アクセスしたページに関するメールを送って、興味・関心を高めることができます。

例えば、コスメに関するメールマガジンで新作ブランドに関するURLをクリックした読者を抽出して、「新ブランドのモニター募集」といったメールを送って、リサーチや次のプロモーション展開につなげることができます。


■過去購入者・参加者


過去に実施したセミナーに参加したユーザーのリストがあれば、次回実施するセミナーもお知らせをすることができます。
ただし、より効果的なのは、両方のセミナーのターゲットが同じか内容に関連性がある場合です。

メールを受け取る側にとって、有益な情報であるかどうかを考える必要があります。


■デバイス


メールを閲覧するデバイスによって、表示方法やコンテンツを表示できる限度に違いがあります。
過去にウェブアクセスした際にユーザーエージェントを取得していれば、ユーザー側の閲覧環境に合わせたメールコンテンツを配信できます。

例として、F1層(20-34歳の女性)向け衣料品や雑貨をオンライン販売するあるアパレル企業では、EC事業においてウェブサイトとメールマガジンの両方をスマートフォン強化することで、スマートフォン経由の売上高比率が約8割を占めるまでに成長しています。


■店舗/ウェブ


店舗で集客したユーザーか、ウェブ経路で集客したユーザーかによって、おのずと訴求コンテンツも変わってくるはずです。
店舗会員には再来店を促すメール、ウェブ会員にはサイト再訪につなげるメールを送るのが良いでしょう。

例として、全国にリアル店舗を展開すると同時にECサイトを運営するギフト用品販売会社では、店舗会員に対しては、各店舗が独自に来店促進のためのメールマーケティングを実施し、オンライン会員に対しては、本部が一括してウェブ再訪のためのメールマーケティングを実施しています。


■アクセス経路


どのランディングページ、またはメールマガジン経路で会員登録やメール登録があったかを把握できれば、その興味・関心を示した情報と関連性のあるメールを送ることができます。

例えば、健康食品に関して訴求するランディングページ経由でメルマガの登録があった場合、次に送るメールは健康食品に関するコンテンツを送るのが良いでしょう。


<<心理的変数によるセグメント>>


■態度


メールを何度送ってもなかなか反応をしてもらえないユーザーは、御社の製品・サービスを知っていても、興味や関心が低いのかもしれません。
この場合、「欲しい」という気持ちを喚起するための訴求が必要になります。あなたの商品やサービスの良さを知ってもらい、購入することで得られるメリットを伝えるためのメール配信を継続すると良いでしょう。



このようにセグメントするための切り口はいくつかありますが、検証すべき仮説を設定し、その検証のために最適と思われる切り口を選択、または、いくつか組み合わせます。
どのセグメントをターゲットにして、どのようなシナリオを構築すると効果が見込めるか、戦略的なプロモーションを組み立てましょう。



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