メールマガジンの配信規模は月間8千通以上にもおよぶ。いかにして開封・クリックしてもらうか、メールマガジンの細部に渡る工夫の積み重ねと効果検証が、メール配信の成果を最大限に高めた。
大手ECショップや大手企業への導入事例、運用面での信頼
シンプルな配信画面は操作がしやすく、効果検証の数値も一目で分かる
数百万通規模の毎日の配信にも対応できる配信スピード
個人情報取り扱い、誤配信防止のためのカスタマイズに対応
パソコンソフトを企画開発販売するソースネクストは、国内販売本数シェア1位を7年連続で更新している。同社は、2003年にコモディティ化戦略を打ち出し、ソフトウェアの低価格化とお客様がより便利に購入できるようマルチチャネル化を推進、売上規模の拡大に成功してきた。また、取り扱いタイトル数は350タイトル以上におよび、近年は更新料がいらない「ZERO」シリーズの展開に注力している。「ウィルスセキュリティZERO」は、現在690万人以上の利用ユーザーを抱える。
2000年6月、直営のネットショップ「ソースネクストeSHOP」を立ち上げた。多彩な商品を取り扱うネットショップは堅調に売り上げを伸ばし、昨年度実績28.1億円を達成した。
同社がメール配信を始めたのは、「ソースネクストeSHOP」の立ち上げと同じ年。当時は、製品を購入したユーザーに送るアップデートやサポートのお知らせが主な目的だった。現在はそれらに加え、キャンペーン情報や優待販売のお知らせといった販売促進を目的とするメールマガジンを毎日配信している。
同社がユミルリンクのメール配信システム「Cuenote® FC(キューノート FC)」を導入したのは、2007年1月。当時ソースネクスト ECグループだった 石山氏は、「これだけの個人情報を取り扱う以上、今以上に安全に運用できるシステムを使う必要があると考えたからです」と語る。選定にあたり、10社近くのメール製品が比較検討された。「主要なところは全部見ましたが、『Cuenote® FC』は導入事例も多く、運用面でも信用できると思いました」(石山氏)。
「Cuenote® FC」は、国内売上ランキングの上位に入るECショップに多く採用されており、全国展開するホテルや大手のインターネット広告代理店等にも導入事例があることが評価された。「また、決め手となったのは配信スピードでした。他社よりも圧倒的に速いところが最大のポイントとなりました」(石山氏)。配信スピードが業務効率に直接影響するだけではなく、配信作業を毎日行うオペレーターにとっては、業務ストレスの要因にもなりうる。大量の配信を毎日行う同社にとって、特に配信スピードは重視すべきポイントであった。
導入背景にあるように、同社は個人情報の取り扱いを特に重視している。導入にあたり、同社はこれまでのメール配信フローを慎重に見直した。「Cuenote® FC」は、ユミルリンクが独自に開発したシステムのため、カスタマイズ性に優れている。プログラムのカスタマイズや機能拡張により、ユミルリンクは同社の要求に全て対応した。具体的には、管理者権限以外のオペレーターには配信リスト関連の閲覧権限をなくし、個人情報が一切見られないようにしている。また、誤配信防止策として、メール配信の承認機能を利用、さらに誤った配信リストへの誤配信を防止するため、配信設定されたリストの表示色を変更するカスタマイズを実装し、トラブル発生の防止に努めている。
同社の売り上げのうち、ネット販売は全体の4割以上を占める。「ソースネクストeSHOP」の売り上げは昨年度実績28.1億円、そのうちメールマガジン経由の売り上げはその大半を占める。いかにしてメールの効果をこれほどまでに高めることができたのか、その秘訣はメールの文章とクリックカウントの地道な効果測定の積み重ねだという。
「『Cuenote® FC』は、ブラウザーに数値が表示されるので担当者レベルでも分かりやすく、どのキーワードを入れると良い反応が得られるかを推測できるようになりました」(石山氏)。
「Cuenote® FC」を導入したことにより、効果測定の精度や効率性が上がったという。
同社のメールマガジンはどれもシンプルで情報が見やすい。「私たちのメールマガジンはお客様が得する情報を一番に提供することを常に考え、シンプルで情報が一目でわかるように気をつけています」(石山氏)。
ネットショップの一番いいところは、データがリアルタイムでとれるところだ。同社は、実験と検証の繰り返しにより、お客様の視点に立った情報提供を心がけている。次の展開として引き続き会員数の増大やメールのクリックレート向上に取り組んでいくという。「Cuenote® FC」は、この課題に対応できるものとして高い評価を得ている。