メールマーケティング:年末商戦を盛り上げる4つのヒント

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経済産業省によると、昨年(2013年)、日本国内のBtoCの市場規模は11.2兆円に成長しました。
商取引のEコマース化は停まることなく進展しています。


米国の決戦日 ― ブラックフライデーとサイバーマンデー

米国でも、Eコマースはたいへん堅調です。大手の宅配業者 "FedEx(フェデックス)" は、「今年度(2014年)において、ホリデーシーズン期間の宅配需要が過去最高になる」 と見込んでいることを明らかにしました。米国では、11月末から "ホリデーシーズン" と呼ばれる小売りの激戦期が始まり、生誕祭(クリスマス)に向け1年で最も売り上げを伸ばすシーズンに突入します。

ギフト

この米国最大の商戦は、感謝祭(11月第4木曜日のサンクスギビングデー)の翌日にあたる、"ブラックフライデー"と呼ばれる金曜日が最初の口火となり、各ショップが割引セールなどを始め、店舗は買い物客で大賑わいとなります。
2014年度のブラックフライデー(2014年11月28日)においては、オンライン小売りの総売上高は過去最高の24億ドルを達成しました。この売り上げは、前年度(2013年)を24%も上回る結果となっています。


長丁場の商戦はストーリー性のあるスケジュールで勝負する

長丁場のセールを中弛みさせずに最後まで引っ張っていくためには、値引き金額を重ねていくだけでは顧客を惹きつけることができません。まずは、全体のスケジュールを綿密に立て、どのタイミングにどのようなアプローチをすると最も効果的なのか考えることが最初の一歩です。

米国のホリデーシーズンは、感謝祭翌日の "ブラックフライデー"、そして、"ブラックフライデー" の次に来る月曜日の "サイバーマンデー" という売り上げの山場を2回経て、最も大きなイベントとなる降誕祭を中心にしたクリスマスシーズンに入ります。
11月から12月にかけてのギフト需要にアピールするために、メルマガの担当者は、まず、顧客の気持ちを楽しくさせ、購買に向けた弾みをつけることを大切にしています。

米国の顧客は、この期間、集中砲火を浴びるがごとく、大量のメールを受信することになります。自社のメールをいかに目立たせるかということが売り上げを左右すると言っても過言ではありません。面白いアイデアやキャッチコピー、そしてデザインの工夫を凝らしたインパクトのある魅力的なメールを企画して、各ブランドが販売を競い合います。


日本の年末商戦:4つのヒント

年末商戦

日本の年末には、米国における "ブラックフライデー" や "サイバーマンデー" のように、はっきりとした節目はありませんが、
"年末商戦"と呼ばれる大きな書き入れ時があります。

日本の年末商戦をもっと盛り上げるためのヒントを考えてみました。


1.昔からあるギフト需要をカジュアルにカスタマイズする

日本には古くから「お歳暮」というギフトの習慣があります。お歳暮は、若い世代にとっては少し堅苦しいイメージかもしれませんが、もともとは「お世話になった相手に贈り物をして感謝の気持ちを伝える」というシンプルな習慣です。お歳暮をヒントにして、たとえば、仲の良い友人同士や会社の同僚、身内などに、ちょっとしたギフトと一緒に1年間の感謝を伝えるようなカジュアルなセールスプランを仕掛けることは一考の余地があります。

12月のギフト需要のフックと言えばクリスマスですが、ターゲットは恋人同士や子供向けに偏ってしまう傾向があります。お歳暮的な需要、つまり、"この1年、お世話になった人に何かを送り感謝の気持ちを伝えよう" という切り口をフックにすることで、恋人同士や子供向けだけではない幅広いギフト需要が生まれます。


2.誰かに贈るためではなく、"自分向け" のギフト需要を喚起させる

米国では、"ブラックフライデー" に引っかけた "ブラックノベンバー(Black November)" というセールスの切り口があります。"ブラックフライデー" にあたる11月の第4金曜の1日だけでなく、11月の期間全体をまるごと購買の盛り上がるシーズンと見立て、売り上げが "黒字" 化するという意味合いで使われている "ブラック" という単語を "ノベンバー(Novemver)" に組み合わせた造語をうまく利用して、購買を盛り立てる販売戦略が企画されます。

この戦略では、誰かに向けてではなく、自分向けのギフト購入の需要をもくろんでいます。

この方法は、日本でも使える切り口だと思います。いわゆる、"自分へのご褒美" というストーリー展開です。"この1年よくがんばった自分に" という気分を盛り上げるのにぴったりの季節は、やはり12月ですね。


3.ギフトが決められず、ついグズグズと先延ばしにしてしまう人に送るメール

ホリデーシーズンを迎えると、米国では、「クリスマスまでにプレゼントを用意しなければ・・」というムードが一気に盛り上がります。しかし、たとえば、クリスマスの時期にしか会わない祖父母や親戚向けのギフトなど、いったい何が良いものか見当もつかず、結局ぐずぐずと決められずに、気がついたらクリスマス当日は目の前というような事態に陥る人が必ずいるものです。

このような顧客に向けては、"これに決めよう" というきっかけになるようなメールを送るアプローチが功を奏します。

●誰にどのようなギフトを送ると良いかアドバイスする内容のメールを送って決定を促す
●ギフトを購入すると、クリスマスカードがメールで送信できるなど、おまけのメリットをメールでアピールする
●クリスマスの当日に届けるためのデットラインをメールでアピールして警告を促し、背中を押す

この方法も、日本の商戦で利用できそうです。さらなるディスカウントを前面に出すよりも、"決める" という行為の後押しをすることで顧客の迷いに終止符を打ち、購買につなげます。


4.年末商戦から初売りに向けてのスイッチを行う

年始商戦

米国では、クリスマスが終わると、ホリデーシーズン中の購買の御礼と新たな良い年をともに迎えようという気持ちを込めたメッセージを顧客に送信します。この時期に顧客に御礼のメールを送ることは、とても大切なマナーだと考えられています。そして、このメールをもって、ホリデーシーズンに向けたメールマーケティング戦略のストーリーが幕を閉じます。

一方、私たちの国では、年末商戦の次に、すぐ元旦というビックイベントが控えていて、今度は、"初売り" という新たな商戦につながっていきます。

デパートなどの実店舗の運営を考えてみても分かるように、年末と新春では売り場のしつらえが変わってきます。オンラインマーケティングにおいても同様のことが言えます。年末からの流れを切り替えずに新しい年のセールを行うのではなく、顧客に1年間のご愛顧に対する御礼のメールを送るなどの方法で、いったん何かしらの区切りをつけ、年末商戦とは異なる新たなセールスシーズンが始まるという体裁を整えた方が顧客に飽きられないと思います。

メールマーケティングは、時宜に応じたストーリー性のある魅力的なアプローチを行うことで、対面販売と同じくらい、顧客の心をつかむチャンスをつくることができるのです。

年末特有の慌ただしい雰囲気。感謝の気持ちや思いをギフトと一緒に届けたいという人の気持ち。
デジタルという手段がない時代から変わらない人の暮らしとメールマーケティングを上手に組み合わせ、魅力的な年末商戦を企画し大成功させましょう。

出典元:
電子商取引に関する市場調査(商務情報政策局情報経済課)
U.S. Electronic Shopping and Mail-Order Houses (NAICS 4541)-Total and E-commerce Sales by Merchandise Line1: 2012 and 2011

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