メール配信システムの活用で価格を抑えてシンプルに | マーケティングツールの選び方
マーケティングツールを選ぶ重要なポイント
メール配信を通じて、リピート購入や告知、顧客関係構築などを最適化するためにマーケティングツールの導入を検討している企業担当者様も多いかと思います。
マーケティングツールといえば、MA(マーケティングオートメーション)というような言葉をよく耳にするかと思いますが、ツールを提供する企業ごとにコンセプトも異なり、機能も異なるため、どのマーケティングツールを導入するかは情報収集が必要です。
導入するツールを選ぶ際に重要なこととして「ツールを運用する人的リソースがあるか?」
ということも考えないといけません。
これは導入後にツールの運用ができるか否かという問題になります。
MAは、マーケティングの必要機能を一通り網羅しているため、非常に優れたマーケティングツールといえます。
しかし、優れている反面「社内の人的リソースが少ない」、「使いこなせない」といった場合、ツールを導入しても結局使いこなせず持て余してしまう企業も少なくないのが実態です。当然、広範囲にわたるマーケティング領域を扱えることから、月額のランニングコストもかかるため、予算を割いたわりに結果を出せず、コスト負担が重くなってしまうというリスクがあります。
こういった懸念事項もあることから、マーケティングツールの導入を検討する際には、きちんと「自社の人的リソース」と「かけられる予算」を客観的に把握したうえでツールを探すことが重要です。
また、導入するツールの種類は、はじめから限定せず選択肢の視野を広げてみるのも大切です。
今回はMAほど細かいシナリオ設定等はできないものの、運用がし易く、価格を抑え、シンプルにマーケティング活動を行えるメール配信システムについて紹介していきます。
※MAを例に挙げた場合の、費用と活用イメージ
MAも種類によって費用がまちまちで、有Cookie数や保有リードの数、月単位での配信可能なメール件数、WEBサイトのPV数などの条件によってプランが分かれるケースが多く、上限を超えると上位のプランに変更となり、課金が必要となるケースが中心です。
導入後の運用イメージとして下図のような手順を踏んで何度もPDCAを回しつつ自動化をしていくものですが、十分な人的リソースと、ツールを扱う担当のスキル、ITリテラシーといった要素も成果に影響してくるため、導入の際には実際にツールを使いこなせるかどうかという点も考慮が必要です。
メール配信システムを活用したメールマーケティングとは?
特定のメール配信システムを活用することで、価格を抑えシンプルに運用ができるメールマーケティングについてご紹介します。
下図のような機能がメール配信システムに搭載されていれば、MAほど綿密なシナリオ設定までには至らないものの、ある程度のマーケティング活動が行えます。
一言にメール配信システムといっても様々な種類があり、搭載されている機能も性能も違います。
そのため、まずはメールマーケティングをするうえで必要かつ大切な機能を下記の図より紹介していきます。
図 メール配信システムに欲しい周辺機能
①フォロー(ステップ)アップメール
指定した日時に自動で、事前に登録した文書を配信可能。
例:会員登録後の自動通知メールや、アクションが一定期間無い会員に対して、定期的にメールを自動配信したりなど
②セグメント配信
アドレス情報の中から条件を絞り込んで、メール配信する機能
例:アドレス情報に地域と性別が入っている場合、東京在住の男性のみに配信するなど
③分析機能
配信結果を自動収集する機能。誰がいつ、開封したのか・リンクをどのくらいクリックしたかなどをチェックすることで、最適な送信タイミングや、配信内容のPDCAを回せる。
④ABテスト
一部のアドレスにテストで2パターンのメールを配信。反応をテストし、結果のいい方を自動で、残りのアドレスに配信することが可能。
⑤HTMLエディター
メルマガ配信では主流となってきており、HTMLのコードがわからなくとも、開封率が取得できたり、画像を表示できるビジュアル訴求できるHTMLメールを作成することができる。
⑥API
最近のマーケティングツールであれば、APIと呼ばれる外部システム連携用のインターフェースがあり、自社システムやさまざまなマーケティングツールとシームレスなシステム連携を行い、"レコメンドメール"や"カゴ落ちメール"などの施策を自動実行することもできます。
MAなどを導入する際に考慮しなくてはいけない点が、綿密で高度なシナリオ設計をしただけではだめということです。 やはり、成果を上げる仕組みを自動化するためには、それ相応の工数と時間がかかってしまうので、PDCAを回す人的リソースを、マーケティングツールの運用に割けるかどうかの見極めも必要です。
そのため、自社が運用をどこまで綿密にやろうとしていて、実際にどこまで実現できるのかを客観的に判断する必要があります。
実際にメール配信システムで「成果」をだせるのか?
PDCAの回し方や運用の仕方次第にはなりますが、「成果」を出すことは可能です。
少なくとも上図にまとめた機能等の組み合わせで、ある程度のシナリオ設計とメール配信の自動化・PDCAを回すことができます。
加えて、使い勝手や運用にかかる労力、コスト面などの観点からみると、非常に優秀なマーケティングツールといえます。
ただ、「予算も人的リソースも割ける」ということであれば、MAなどを利用し綿密なシナリオを組みつつ、配信の部分に関しては専用のメール配信システムと連携をするという手もあります。こういったシステム連携を活用して、きちんとPDCAを回していけば、より大きな「成果」を期待できます。
また、配信規模が多い場合(数十万~数百万規模)だと、配信アドレスの管理やセキュリティ、配信スピード、配信の不達を防ぐといった性能部分も求められてきます。
そのため、一定数の規模になる場合、配信性能の部分にも注視し、担当負担の削減や配信ミス、セキュリティ上のトラブルの回避も重要です。
どのメール配信システムを選べばいいのか?
メール配信システムに必要な機能をいくつか紹介しましたが、前述であげたような機能を搭載しているメール配信システムが複数ある場合、(1)「操作性」、(2)「必要機能が標準搭載か、もしくはオプションで有料になるのか否か?」、(3)「各機能がどの程度の精度を有しているか?」という3点もチェックが必要です。
(1)の「操作性」に関しては配信頻度が一定数あり、また複数の担当が配信システムを触る場合、操作性がよくないと、運用負担が大きくなります。
(2)の「オプション」の部分に関しては、安価なツールを導入したものの、反響をだすために必要となる機能を後から知ったものの、その機能を標準搭載しておらず、後からオプションの追加で金額が割高になってしまったという事態が起こらないようにも注意をしなければいけません。
また、(3)の「機能」の部分に関しては、例えばHTMLエディターはついているが、表現の幅が狭く、ターゲットごとのHTMLメールが送れないといったことや、分析機能の使い勝手が悪く配信のPDCAを回しづらいなどの問題が起きる可能性もあります。
これらのことに注意したうえで、機能や性能、価格もさほど変わらないような状況になってしまった場合、製品サイトの導入事例をチェックしてみるといいかもしれません。
どこの企業がどのレベルで配信をして実績を得られたかを見れば、自社が導入後にどのレベルまで、そのシステムを活用して運用を行えるかが、イメージし易くなります。
その他にも、そのシステムを提供している企業のバックグラウンドや、配信コンテンツなどをみていくことで、より永く愛着をもってそのシステムの運用ができるかもしれません。
まとめ
マーケティングツールは、あくまでも目的を達成するための手段であって、目的にはなり得ません。ツールの導入自体を目的にするのではなく、その先で何をどこまで実現したいかまで考えることが大切です。
また、ツールを運用するのも結局は人なので、運用する担当がどこまで運用に時間を割く時間があるのか、また、どのように運用し、PDCAを回せるかを客観的に見直し、そのうえで、自分たちにあったツールを導入することが重要です。
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