メール配信前に確認すべき16のチェックリスト
毎日のメール配信が惰性的になってしまって、今ではメールを送るだけが目的となっていませんか?
もう一度、読者の身になってみるだけでも、メール配信の改善すべき点がいろいろと見えてくるものです。
▼顧客離反を招かないメール配信を
メールは、顧客との関係構築・維持や販売促進のための有効なツールです。
しかし、読者の要望や期待を十分に考慮しないで送り方を間違えると、理想とかけ離れた結果を招きます。
配信数ばかりに気をとられてしまい、以下のようなことを行っていませんか?
それは読者の購読意欲を下げ、リストの品質も低下させてしまいます。
- ・メールの内容と関係のない読者にもメールを一斉送信する
- ・十分な表示確認を行わず、多くの受信環境できちんと表示されないようなメールを送る
メールの良いところは、開封率やクリック率など、効果を即座に測定できることです。
これらの反応を改善していくためには、
"件名や内容は、具体的で分かりやすく、ターゲットの興味を引くものか"
"送る時間帯は、ターゲットにとって行動を起こしやすい時間帯か"
というようなこと以外にも、
"メールの内容は読者と関連性が高く、マッチしているか"
といったことも検討しなければなりません。
一度離反してしまった顧客のリピーター化は、新規獲得よりも難しいと言われます。
そこで、メールマーケティングを担当する方が、メールの先にいる読者と良い関係を構築・維持するため、毎回のメール配信で心がけておきたいチェックリストを作成しました。
▼送信前に確認する「メール配信チェックリスト16」
1.送るメールは、読者にとって価値があり、興味深い内容ですか?
SNSの利用が広がる現在でも、メールはコミュニケーションツールとして欠かせない存在です。
あるメディアの調査によると、1日の平均メール受信数が50件を超えると回答した人は56.5%(※1)となりました。このことからも分かるように、多くの読者は、毎日大量のメールを受け取ります。
少しでも無駄な時間を節約したい読者に対し、不要と思われるようなメールを送ることはリスクです。たとえ1回でも不快に思われてしまうと、直ちに購読解除されることになるからです。
読者の購読意欲を維持し、購読解除を減らすためには、毎回のメールで読者の要望や期待に応えられる情報を送るよう、心がけてください。
※1 インプレス「IT Leaders」掲載記事より http://it.impressbm.co.jp/articles/-/10292
2.購読解除のリクエストを受けたメールアドレスを除外していますか?
私の経験ですが、ある大手オンラインサービスのメルマガ登録を申し込んだところ、ほぼ毎日、大量の広告が挿入されたメルマガが届くようになりました。すぐに配信解除を行いましたが、その後もメルマガが届くのです。
担当窓口へ問い合わせしたところ、「リストのクリーニングは都度ではなく、まとめて一括処理しているため解除後もしばらくは届いてしまうことがある」ということでした。
読者が配信解除のアクションをとった場合は、次の配信では送らないようにするのが、読者に不快な思いをさせないための誠意ある対応だと思います。
3.差出人やFromアドレスは、読者が認識しやすいものを使っていますか?
メールボックスの読者がウェブ会員である場合は、差出人欄には読者が認識できるよう、会社名よりもウェブサイトの名前を利用するのほうが良いでしょう。
毎日多くのメールがメールボックスに届き、未読メールが溜まっている場合、受信者は自分が知っている差出人のメールから優先的にメールを開封します。差出人に見覚えがない、またはFromアドレスが意味のなさない英数字で羅列されている場合、一目見ただけでスパムメールと認識されてしまうでしょう。
4.件名は具体的で説得力があり、短めにしていますか?
メールは開封されなければ意味がありません。メールの件名が具体的で分かりやすく、読者が読む価値があると思えば、即座に開封して内容を閲覧してくれるでしょう。
開封するかしないかの判断は、一瞬でされます。一度、開封しないと判断されたメールは、そのまま読まれることもないまま、削除されてしまう可能性が高くなります。
件名に "3分で簡単に・・" や "コーヒー1杯分で・・" など、数字を入れて信憑性を上げるのは王道的な方法です。また、疑問符や感嘆符を使って感情を表現するなど、いろいろな工夫をしてみるのも良いでしょう。
件名のA/Bテストをすることで、どのような件名が効果的かを検証することができます。
実施する場合は、配信リストをランダムで振り分けるなどして、読者の顧客属性や行動パターンの傾向に偏りがないように配慮する必要があります。
5.ターゲットが行動しやすい時間帯/曜日にスケジュールされていますか?
開封率は、メールを送る時間帯や曜日によっても影響します。 主婦を対象にスーパーのセール情報を送る場合は、夕方までにはメールを送るほうが良いでしょう。また、男性のビジネスパーソン向けにキャンプ用品を紹介する場合は、週末にかけてアプローチするほうが良いでしょう。
件名と同様に時間帯もA/Bテストすることにより、どの時間帯/曜日が開封されやすいか、ターゲットの傾向をつかむことができます。
6.それは適切にセグメントされていますか?
メールの内容にあわせてリストを適切なセグメントで絞り込むことで、メールの関連性を高め、メール効果を向上させることができます。
「どの業界でも使えるリストセグメンテーションの方法」でも紹介していますが、セグメントすることは、メールの開封率/クリック率を高めるのに役立つばかりではなく、購読の解約率を下げ、良好な関係を構築することにもつながります。
7.件名や本文に迷惑メールフィルターに引っかかりやすい言葉を使っていませんか?
多くの電子メールクライアントやメールサーバーでは、高度な迷惑メール対策をとっています。 IPアドレスや差出元の詐称以外にも、件名やコンテンツに "出会い系" や "金儲け系" など、スパムメールに使われやすい単語が含まれているかどうかなど、方法はさまざまです。
スパムと判定されたメールは、削除または特定のフォルダへ自動で移動されるため、メールを送る際には、迷惑メールフィルターに誤判定されないように配慮する必要があります。
8.名前やコンテンツなど、動的な差し込みをする領域がある場合、それらは正しく挿入されていますか?
メール配信システムは、パーソナライズ化のために、読者の名前や会社名をメール本文の冒頭に差し込んだり、属性情報に合わせて画像などのコンテンツを指定エリアに差し込んだりすることができます。
パーソナライズメールは、メールの関連性を高めるための効果的な方法ですが、設定を間違えると表示されるべき領域に空白や意図しない文字列が入ってしまうことがあります。
9.大事な情報は、ファーストビューにありますか?
読者がメールを閲覧する時間は驚くほど短いものです。これは、携帯向けメールの調査データとなりますが、ドコモ・ドットコムがフィーチャーフォンとスマートフォンユーザー向けに実施した調査では、メルマガ1通あたりの閲覧時間は半数以上が20秒以内(※2)と回答しています。
携帯に限らず、最初に見てもらいたい情報は、読者がスクロールをしなくても閲覧できる領域に収まるようにしてください。開封後、読者は最初にこの領域にある情報を見て、読み進めるかどうかを判断します。
※2 翔泳社「MarkeZine」掲載記事より http://markezine.jp/article/detail/14369
10.メール内のイメージ画像には、altを入っていますか?
画像の入ったメールを送る場合に考慮しなくてはいけないことは、読者の受信環境によっては画像が自動的に読み込まれないことが多々あるということです。
代替えテキストとなるalt属性を入れることで、表示されない場合も、画像の意味や概要を伝えることができます。
11.明確なコール・トゥ・アクション(行動喚起)を入れてありますか?
クリック率を高めるために、読者のクリックを促進するテキストリンクやボタン画像は、分かりやすい場所に入れましょう。画像を使う場合は、サイズや色のコンストラストを工夫して、視認性を改善します。
"詳細を見る" よりも、 "価格一覧をサイトで確認する" や "1分で分かる動画を閲覧する" など、より具体的な表現にすることで、読者が何のためにクリックするのかを明確にすることができます。
また、クリックして飛んだ先はどのようなページになるかをイメージさせることで、読者の不安要素を払拭し、クリックする必要性を納得させることができます。
12.文法の間違いやタイプミスはありませんか?
ひどい誤字や脱字は、執筆者やメールの内容自体だけではなく、企業や製品・サービス品質に対する信頼性も下げてしまいます。
特に自身でコンテンツを書いている場合は、間違いは起こりやすくなりますので、可能な限り、他人の目によるチェックを通してから本番配信するようにしてください。
13.クリックカウントを利用していますか?
どのようなテーマがクリックされやすいかを検証して、読者の傾向を把握できるようにメール内のリンクには、クリックカウントを設定しましょう。
また、すでに上記項目で説明したように、コール・トゥ・アクションの改善やセグメントの改善によって、クリック反応を高めることができます。
14.簡単な方法で購読解除できますか?
「迷惑メールを送らないために知っておくべき法規制」でも紹介していますが、特定電子メール法と特定商取引法の共通事項として、事前に配信の同意を得るオプトインと同様、オプトアウト(配信解除)も義務とされています。
メールの中にオプトアウトの方法を表示し、読者が簡単に配信解除できるようにする必要があります。
15.さまざまなメールソフトで表示テストしていますか?
読者がメールを受信する環境はさまざまです。より多くの読者がメールを受信でき、快適に閲覧してもらうため、可能な範囲でターゲット読者が利用していると思われるメールソフトを使って、表示チェックを行ってください。
16.メールは携帯端末で適切に表示されますか?
各キャリアや端末のバージョンによって、送信できるメールの容量や画像数に限界があります。そのため、携帯向けのメールコンテンツを作成する際には、なるべく軽量(10~300KB)になるように心がけてください。
▼最後に・・・
上記のチェックリストに従ってメールを配信した後、開封率やクリック率などを検証して、前回のメールと何か変化がみられるか比較してください。何度も改善のためのトライ・アンド・エラーを繰り返していくと、施策のヒントや読者の傾向が見えてくるようになります。
何も忘れたことはないか確認するために、何度もこのリストに戻って見返し、あなたのメール効果の最大化にお役立てください。
キューノート エフシー
メール配信システムCuenote FC(キューノートFC)は、会員管理やメール配信後の効果測定をグラフィカルに表示。システム連携用APIなども提供しており、一斉配信からメールマーケティングまで行えます。独自開発のMTA(配信エンジン)とノウハウで、月間のメール配信数42億通・時間700万通以上(※)の高速配信を実現し、スマートフォンや携帯にもストレスなく高速・確実にメールを届けます。
※クラウド型サービス(ASP・SaaS)の実績値