【翻訳記事】2020年のメール環境の5大変化の予測

公開日:2016/12/12  更新日:2022/07/22
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HTMLメールの表示確認のサービスを提供するLitmus社が『Email Marketing in 2020』において、Eメール関連事業に従事するエキスパート20人が予測する「2020年のメールマーケティングの状況」を発表しました。その概要を5点に絞り、Litmus社のResearch Directorを務め、Eメールマーケティングの記事を多数執筆しているチャド・ホワイト氏がまとめています。


2020年はテクノロジーにおいても、世界規模でのパラダイムシフトが生まれる節目の年とされていますが、その時分にはメール環境やメールマーケティングはどのようになると予測されるのでしょうか。


目次
1.ハイパー・パーソナライゼーション
2.HTMLメールのインタラクティブ性が進化
3.音声インターフェースの台頭
4.メール運用のコンプライアンス内容がさらに細分化
5.ソーシャルメディアをベースにコミュニケーションがオープン化
6.まとめ

1.ハイパー・パーソナライゼーション

ハイパー・パーソナライゼーションとは、デジタルマーケティングにおいて現在より、さらに広範囲なユーザーの行動履歴、動的コンテンツ、リアルタイムコンテンツ、ビッグデータを最大限活用した、まさに「究極的なパーソナライズ化」のことを言います。

例えば、ECサイトで購入率を高めるソリューションを提供しているイギリスの「Yieldify」は、ビッグデータと行動科学を組み合わせ、ユーザーニーズの汲み取りから顧客満足度の高い買い物体験を提供するソリューションを提供しており、こうした「ハイパー・パーソナライゼーション」の実現をさまざまなシステムが追随していくことが考えられます。

2020年にはこのハイパー・パーソナライゼーションが、メールマーケティングにおいてもごく当たり前の手段となっているでしょう。


ハイパー・パーソナライゼーション

【出典】http://www.wipro.com/blogs/hyper-personalization-or-bust/


2.HTMLメールのインタラクティブ性が進化

現在のメールマーケティングにおいては、メールはランディングページなどコンバージョンを生み出すWEBページヘの橋渡しの役割を果たしています。
しかし、2020年にはその常識はメールのインタラクティブ性の進化により覆されるでしょう。

まだまだランディングページは重要視されるものの、メールカルーセル、ロールオーバー画像、ビデオ埋め込み等の機能が受信ボックス内で動作するようになります。 そして、場合によっては受信トレイ内でコンバージョンへの到達することさえ実現するでしょう。

すでにインタラクティブな機能の布石はあり、「キネティックEメール」 がその一例です。
また、GmailはGoogleのフォームや「クイックアクションボタン」が、受信メール内で動作するようになっています。


キネティックEメール

キネティックEメール

【出典】http://freshinbox.com/blog/the-dawn-of-kinetic-email/

クイックアクションボタン

クイックアクションボタン

【出典】https://gmail.googleblog.com/2013/05/take-action-right-from-inbox.html


3.音声インターフェースの台頭

メールに接触するデバイスについて、過去10年、20年以上を振り返ると、デスクトップPC、タブレット、スマートフォン、ウェアラブル、とユーザーの主流デバイスが変化していきました。
そして2020年は、これまで画面に向かってメールと接触するという常識を覆した、「音声デバイス」が台頭してきます。

新しいデバイスの台頭が起こる際には、「技術のシェア争いが激化」という前兆が見られることがあります。実際、音声インターフェースの技術はAppleのSiriや、MicrosoftのCortana、AmazonのAlexa、Google Nowが乱立しています。これはかつてPCやインターネットが普及する際に、OSやブラウザのシェア争いが激化した経緯に似ています。

音声インターフェースは、アクセスできるアプリケーションが少なかったり、認識精度が低かったり、実用に耐えられないイメージがあるかもしれません。
しかし、現在は各ベンダーが非常に早いペースでアップデートを行っており、劇的な改善が見られることも少なくありません。音声インターフェースとメールをセットでスムーズに使える時機もそう遠くはないでしょう。


4.メール運用のコンプライアンス内容がさらに細分化

米国では2004年に迷惑メールの防止を目的として、連邦スパム規制法(CAN-SPAM法)が制定されました。CAN-SPAM法は制定された2003年当時は逆に迷惑メールの増加を招きましたが、その後頻繁に改正がなされました。

米国のコンプライアンスのトレンドに対して、カナダやイギリス、ヨーロッパ諸国、そして日本も依然として影響を受け続けるでしょう。

一方で、マーケティング活動とコンプライアンスの遵守は表裏一体の側面があります。
そのため、マーケティング活動の複雑化に伴い、コンプライアンス内容は細分化することが予想されます。


5.ソーシャルメディアをベースにコミュニケーションがオープン化

1980年代~1990年代初期にパソコン通信(CompuServe)というサービスが存在しました。
パソコン通信にてメールは提供されていましたが、クローズドなサービスであったため、特定のユーザーとのみコミュニケーションできませんでした。その後、メールはオープンプラットフォームとなり、使いやすさも手伝って普及していきました。

そして、現在はソーシャルメディアベースでデジタルコミュニケーションは展開されています。Eメールのトレイ、ソーシャルメディアのフィードが、一つのインターフェース上にまとめられるようになるでしょう。

ソーシャルメディアの乱立も、「オープン化」への前兆かもしれません。
オープン化は、オープンソース、公益またはMozillaなどの技術コミュニティグループによって実現されることも考えられます。


6.まとめ

2020年にはメール環境は多様化し、メールマーケティングにおいても、現在のよりも複雑化することが予測されます。その一方でマーケティングの根本が変わるわけではありません。


【翻訳元】:5 Predictions For Email Marketing In 2020


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