VOC分析とは?変化する時代には「顧客の声」を活用したマーケティングを

公開日:2022/08/29  更新日:2022/09/01
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「VOC分析」という言葉はご存知でしょうか?

VOCとは「Voice of customer」の略称で、直訳すると「顧客の声」、すなわちお客様から寄せられる意見のことを指します。

【VOC活用に関するアンケート調査】によると、BtoBマーケティング担当者の87.7%が「今後、VOCの活用が重要になる」と回答しましたが、一方で約3社に1社が「部署を横断してVOCを活用できていない」と回答しているという調査結果もあります。

 

顧客の声というと馴染みもあり、これからのマーケティングにおいて必須であるにも関わらず、具体的な分析手法が分からず施策に活用しにくいというのも現状です。

 

そこで本記事では、お客様と直接関わる部署の方、マーケティング施策を担当されている方に向けて、VOC分析の収集方法から活用まで、事例を踏まえてご紹介します。



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VOCとは?

VOCとは「Voice of customer」の略称で、直訳すると「顧客の声」、すなわちお客様から寄せられる意見のことを指します。

商品やサービスを提供している会社であれば、商品に投稿されるレビューや、コンタクトセンターに集まる意見などがVOCの一例となります。

また、企業側が収集するアンケートに対する回答や、SNSやブログ上の意見などは全てVOCとなります。

VOC活動とは

VOC活動とは、単に顧客の声を聞く・集めるというだけでなく、集めた声を分析・活用して商品やサービスの質を高める改善活動 のことを指します。

VOC活動とは

・顧客の声を収集する

・蓄積したデータを分析する

・分析結果をもとに具体的な戦略を立てる

・施策を実行し、改善に繋げていく

これらすべてのことを指し、一連の流れに沿って改善活動をしていくことをVOC分析と呼びます。

ビジネスで頻繁に使われる言葉として「PDCAサイクル」と呼ばれるものがありますが、VOCを主軸に置いた分析についても、まさにこの「PDCAサイクル」を意識することが重要です。


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VOC分析に取り組むにあたっても、「計画」「実行」「評価」「改善」のうち、どのフェーズにいるのかを常に意識して取り組みましょう。

次の章から、VOC分析を進めるにあたって重要なポイントを解説し、各フェーズにおける具体的な手法と、効果を出すためのポイントを解説していきます。

VOC分析の全体像を理解しよう

「VOC分析」とは、前述した通り、顧客の意見をもとにニーズを把握し、企業の改善活動に活かす

一連の流れのことを指します。

近年、チャットボットや対話形式で顧客とコミュニケーションをとることができるツールを導入する企業も増え、VOCをデータとして大量に蓄積できるようになりました。

たとえば、企業のコンタクトセンター(電話やメールに加え、SNS、チャットなどを通じて顧客と企業を結ぶ部署)に問い合わせをしてくる人からの意見やクレーム、メールや問い合わせフォーム、公式SNSなどへのメッセージなど全てをVOCとして捉えることができます。

このように、企業のさまざまな窓口に届く顧客の声から「今、市場で求められているものは何か」「商品やサービスの何に満足していて、何が不満なのか」という道筋を明らかにすることができます。

これから解説するVOC分析については、手順に沿って実行することはもちろんですが、効果を出すためには、特定の商品やサービスの改善したいポイントやVOC分析の目的(どのような課題を解決し、どのような結果に繋げるのか)を定めることも同じく重要なポイントになります。


ここからは「売上を伸ばしたいAという商品において、VOC分析を活用する」というケースを想定して、具体的な手順に沿って解説していきます。

VOC分析 ①仮説を立てる

まず数値目標を決定したら、情報収集より前に行うべきことがあります。

それは「仮説を立てる」ことです。

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ここでは「商品Aの売上を伸ばす」という目的に対し、売上が伸び悩んでいる原因として

1.商品自体の認知度が低い

2.購入後の顧客満足度が低い

3.競合となる商品が多い

という3つの仮説を立てたとします。

VOC分析では、情報収集に着手する前に仮説を立てることが成功のカギになります。

理由としては、VOC分析を行うにあたりどこから、どのような声を集めるべきかという点を定めてから取り掛かることで余計な手間を省くことができ、作業を効率化できるとともに分析の精度を上げることができるからです。

ちなみに、ここでは仮説の精度は問いません

時間をかけて仮説の精度を高めることよりも、思いつく限りできるだけ多くのパターンの仮説を立てることを意識すると、その後の作業もスムーズに進めることができます。

VOC分析 ②情報を収集する

仮説を立てることができたら、次のステップとして必要な情報(VOC)を収集します。

解決したい課題の内容に応じて

・どんな項目で集めるか

・どんな方法で集めるか

を決めます。

アンケートを行う場合であっても、「何に対しての意見を集めるのか」「どんな課題を解決したいのか」を明確にしてから取り組むのが良いでしょう。


今回想定している「商品Aの売上を伸ばす」というケースでは、先ほど立てた仮説のうち、VOC分析を活用することで改善できそうな課題のみに絞り込みます。

このとき、課題に対して「どんなデータがあれば(何が分かれば)仮説が正しいことを証明できるか?」という観点で絞り込みを行いましょう。

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上の図を見ていただくと分かる通り、「1.商品自体の認知度が低いのではないか」という仮説と、「2.購入後の顧客満足度が低いのではないか」という仮説においては、VOCを活用できそうですね。

一方で、「3.競合となる商品が多いのではないか」という仮説は、市場規模や市場動向を確認することで明らかになってきそうなので、VOC分析での改善活動には該当しないことがお分かりいただけるかと思います。

2つの課題に絞ったところで、VOCは「商品購入前」と「商品購入後」の異なるタイミングで収集すべきということがお分かりいただけるかと思います。

・仮説1「商品自体の認知度が低いのではないか」商品購入前の段階で調査可能

・仮説2「購入後の満足度が低いのではないか」商品購入後の段階で調査可能


VOC分析の方向性が定まってきたので、ここからはVOC収集方法の実例も紹介しますね。

仮説1のVOC収集方法

仮説1を証明するために、商品自体の認知度を調査する必要があります。

具体的には、インターネットの市場調査を用いて商品Bや競合商品と比較して認知度を図るアンケートをとることなどが考えられます。

仮説2のVOC収集方法

仮説2を証明するために、購入後の顧客満足度を調査する必要があります。

具体的には、商品Aのレビューを収集し、カテゴリごとに分類する。手段はサイトに寄せられたレビューを確認することなどが考えられます。(レビューが不足している場合は、レビュー書き込みのキャンペーン等を行い、一定数のレビューを確保する)


「VOC分析」というと改善活動全体を指すので、イメージがつきにくく感じてしまうかもしれません。しかしこのようにステップを踏むことで、具体的な施策に活かしていくイメージがついてきたのではないでしょうか。

また近年では、VOC分析の重要性に改めて焦点が当たるようになったことで

VOCを収集・分析するITツールが開発されるようになりました。

たとえば、

・音声認識ツール (SNSの文章や電話の音声などをテキストデータ化するツール)

・アンケートツール(アンケート作成から集計、分析まで行うツール)

・テキストマイニングツール(テキストデータから必要な情報を抽出して分析するツール)

などです。

さらに、VOC分析のコンサルティングサービスを行う企業や、コンタクトセンター(コールセンター)業務とVOC分析をどちらも請け負う企業もあります。

様々な収集方法がありますが、自社の課題やVOC分析の目的に合った収集方法をとることでデータの信ぴょう性が上がり、説得力を増すことができます。

VOC分析 ③情報を分析する

ここからは、収集したデータをどのように「分析」するのか、具体例を解説します。

基本的には、全体の中から同じような意見を分類・集計することで情報を見える化し、そこから課題の原因を抽出したうえで、改善のための具体的な施策を決定するという流で進めます。

前章にて解説した「商品Aの売上を伸ばす」ことに関連するデータを収集したら、具体的に次のような手法で分析を進めていくことができます。

仮説1の分析方法

商品Aの認知度を商品B、競合商品と比較し、売上規模との相関性があるか確認する

ここで、比較対象となる商品Bや競合商品よりも認知度・売上規模ともに低いという結果が出た場合、「認知度が低いことが売上低迷の原因のひとつ」であると考えられます。

仮説2の分析方法

商品購入後のレビューが他の商品と比較してどうか確認する

ここで、低評価、またはクレームが目立つ場合は、「顧客満足度が低いことが売上低迷の原因のひとつ」であると考えられます。

VOC分析 ④施策を検討する

VOCの収集と分析が完了したら、具体的な施策を検討していくステップに入ります。

先ほどの仮説1と仮説2に沿って解説します。

仮説1の施策例

まず、仮説1の「商品自体の認知度が低いのではないか」に対して、

「商品Bや競合商品と比較して、認知度が低かった」という結果が出たとします。

この場合、考えられる原因としては「認知度向上のための宣伝(プロモーション)不足」であり、それを担っている広告・宣伝の部隊に認知向上施策を依頼する必要があります。

広告・宣伝の部隊はプロモーション施策を実行することや、「なぜ他の商品と比べて認知度が低くなってしまっているのか」という原因を調査することができます。

仮説2の施策例

もう一方で、仮説2の「購入後の顧客満足度が低いのではないか」に対して、

「類似の商品と比較して、低評価やクレームが多かった」という結果が出たとします。

この場合、原因としては「商品の質が低い、またはニーズに対してミスマッチが起きている」ことが考えられます。つまり、商品開発や市場調査を担う部署に連携する必要がありますね。

この結果を受け、商品開発の部隊は低評価につながっている要因を改めて調査して商品の改良に活かすことや、よりニーズに沿った商品を開発するために市場調査を行うことができるようになります。

また、低評価に繋がっている要因を深堀りし、購入後の対応(=アフターケア)が十分ではないという結果が明らかになる可能性もあり得ます。

いずれにしても、具体的な施策を実行するためにVOC分析にて得られた知見や結果を部署横断で連携することが重要です。

VOC分析は特定の部署だけで実施するのではなく、部署横断のプロジェクトとして実行していくことを意識しましょう。

VOC分析 ⑤データの管理方法

前章で説明した通り、VOC分析は部署横断のプロジェクトとして継続して行うことが重要です。

そのため、収集したデータは担当部署だけで保管しておくのではなく、各部署から閲覧できるように管理するのがベターです。

例えばBtoCの事業者であれば商品やサービスの開発担当、営業担当、広報担当など、それぞれ顧客との接点を持つ部署が存在します。BtoBの事業者であっても、カスタマーサポート担当、営業担当、マーケティング担当など、異なる部署で顧客との接点があるかと思います。

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このように、ぞれぞれの部署に自然に集まるVOC(取引先との打合せや、商品開発段階で行う市場調査など)に関しても、情報を連携できるような体制を作るのが良いでしょう。

VOC管理ツールを活用するのも良いですし、まずは全社で閲覧できるフォルダに簡単なExcelファイルを置いておくのも良いかもしれません。

自社の商品やサービスを使う人からの問い合わせや要望を、自身の担当領域として確認することに加えて、全体を俯瞰して眺めることで新たな気づきに繋がりやすくなります。

VOC分析の例

最後に、実際にVOC分析を活用している大手小売企業の例を紹介します。

生活雑貨を販売、ライフスタイルの提案をしているブランドでは

消費者の「あったらいいな」を叶え、痒い所に手が届く商品を多く展開するためにVOC分析を活用しています。

その企業では、消費者の声を商品開発につなげる仕組みをより強化していくため、2014年~現在まで自社サイト上にオンラインコミュニティを設置・運営しています。

消費者が「こんなものあったらいいな」と考えるアイテムや、商品の改良要望をオンライン上で自由に投稿することができ、それに対し企業側から返事が送られるなど、双方向にコミュニケーションをとることができるツールです。

消費者の意見はステータスごとに振り分けられ、実際に開発を進めるものに関しては「開発はじめます」というステータスに変更され、進捗が見える化されているのだとか。

また、SNSのようにユーザー同士で「良いね」や「コメント」をすることができる点も、コミュニティが活性化する要因になっていそうですね。ついつい参加したくなってしまう仕組みが満載です。

直近でも運用ルールが改訂されており、時代背景に応じて運用方法を工夫しながらVOC分析を進めていることが分かります。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。

本記事で、VOC分析の全体像は掴んでいただけたでしょうか。

コロナ禍による生活様式の変化に伴い、消費者の購買に関する意識も大きな変化を迎えている昨今。

消費者のニーズが多様化し、商品やサービスの選択肢が増えたことで、「レビュー」や「口コミ」を重視する消費者が増えています。

このような時代的背景もあり、消費者の正直な声を聞くことができる「VOC」の重要性は増してきています。

すでにVOCの収集に対応している方も、これから対応していきたいと考えている方も、ぜひこの機会にVOCを基軸とした分析にチャレンジしていただければと思います。

また、当社では簡単にアンケートフォームを作成できる「Cuenote Survey」をご提供しています。

VOC分析の目的が定まり、アンケートでVOCを収集したいというタイミングでのお手伝いができるかと思いますので、ぜひご検討ください。

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