メール配信システムの無料と有料の違いは?失敗しない選び方を解説
大量のメールを配信するときに起こりがちな問題は、メールの到達率が低いこととメール作成・配信に手間がかかることです。
それらの課題を解決してくれるのが「メール配信システム」です。
メール配信システムを用いれば、メルマガの一斉配信や指定した時間にメール配信してくれる予約配信。配信したメールがとれだけの人に届いているか、開封されているかを測定することができます。
多くの企業が提供しているメール配信システムには、無料・有料と存在しますがどちらも機能面や利便性でメリット・デメリットが存在します。その中から、どのような点に着目して利用者にあったメール配信システムを選べばよいのか悩まれる方も少なくないでしょう。
この記事ではフリーソフトと有料の製品との違いについてご紹介していきます。企業へおすすめしたいメール配信システムの製品とあわせて解説します。
1. メール配信システムを活用するメリット
メール配信システムは、通常のメールソフトでは困難な、メールの一斉配信やマーケティングデータの収集に役立ちます。
特に、メールマーケティングに取り組む予定の企業にとってはメリットが多いシステムです。
1-1. スムーズな大量配信・一斉配信ができる
メール配信システムの特徴は、強固なメールサーバーのおかげで、メールの大量配信を短時間で行えることがあります。
例えば、多くのメール配信システムには、以下の便利な機能が備わっています。
メール配信の自動化 | 送信先リストを管理すれば、文章を作成するだけで自動配信できます。 |
---|---|
配信リスト管理 | 大量のメール配信先リストをカテゴリ別に管理し、配信先ごとに送りたいメールの振り分けができます。 |
予約配信 | 設定した時刻に自動でメール配信ができます。顧客の誕生日にクーポンつきメールを、イベントやセール前日にお知らせメール等を配信できます。 |
ステップメール | ポイントや会員の有効期限が近づいたお知らせや、商品を購入した顧客に使い心地を尋ねるメールを送れます。段階的にメールを送って自社に興味を持ってもらうことが目的です。 |
会員登録・退会処理機能 | Webフォームや空メール機能で、顧客が配信許可および配信停止を選べるよう設定できます。特定電子メール法により、メールを配信するには顧客の許可、およびいつでもメール受信を拒否できるようにする必要があります。 |
配信率・クリック率の測定 | 配信したメールがどれだけ多くの顧客に、迷惑メールとして扱われずきちんと届いているか、開封して読まれているかを測定できます。 |
1-2. マーケティングデータの収集に役立つ
メール配信システムの機能を用いれば、メールマーケティングをより効率的かつ効果的に行えます。
メールの到達率の測定 | 配信したメールが迷惑メールとして拒否されることなく、受信ボックスにどれくらい届いたのか測定できます。到達率が低い場合、配信頻度や配信設定を見直した方がよいなどの対策が立てられます。 |
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クリック率の測定 | 受信ボックスに届いたメールのうち、どれくらいのメールが開封されているか測定できます。開封率が悪い場合は、メールのタイトルや配信時間を工夫するなど対策できます。 |
メールからサイトへの流入率 | 開封されたメールのうち、どれだけの顧客がメール内のURLをクリックしてサイトを訪れたか測定できます。顧客のプロフィールや購入履歴と照らし合わせ、メールやサイトに興味を持ってもらえるような仕組みづくりが期待できます。 |
開封やクリックなど 顧客の行動データの収集と集計 |
メール配信システムのマーケティング機能は、データを収集して集計でき、新しい関連性や課題の発見に役立ちます。 |
顧客が求めているサービスを理解し提供するには、顧客の行動を観察してデータ化するのが効果的です。
メール配信システムなら、メール配信に対する顧客の行動が数字でわかるため、根本的な問題を発見し、改善するまでのPDCAサイクルを迅速に回せます。
2. 無料と有料のメール配信システムの主な違い
メール配信システムには、毎月定額の料金を支払って使用するクラウド型や、自社専用にカスタマイズして使用するオンプレミス型があります。
一方で、ほとんどの機能が無料で使用できるフリーソフトもあります。
必要な機能が無料で利用できるならフリーソフトを導入したいところですが、業務目的でフリーソフトを利用してもよいのでしょうか?
メール配信システムにおける、有料とフリーソフトの違いについて解説します。
2-1. 機能の充実性
有料とフリーソフトでは、以下のように機能性が異なります。
有料 | フリーソフト | |
---|---|---|
配信できる数 | 無制限または非常に多い数を配信できる | 一度に配信できる数に限りがある |
クリック率などの分析機能 | 豊富 | 付属していないことがある |
HTMLメールの作成と送信 | 容易 クリックとドラッグだけで作成できるHTMLメール作成補助機能がついていることがある |
難しい HTMLの知識が必要な場合がある |
ステップメール機能 | あり | ついていないことがある |
独自のドメイン設定 | 設定できる | 設定できない場合が多い |
自社とは関係のない 広告の有無 |
なし | あり |
HTMLメールとは、文章だけではなく動画やコンテンツをメール内に盛り込み、Webサイトのように作られたメールのことです。Webサイトの作成に必要なHTML言語を用いるため、言語知識が必要です。しかし有料の場合は、簡単にHTMLメールが作成できるツールが備わっていることが多く、言語知識がなくても扱えます。
また、フリーソフトの場合メール配信数の制限や自社に関係のない広告が挿入されるケースもあるため、本格的にメールマーケティングを始めるなら有料のメール配信システムがおすすめです。
2-2. 手厚いサポート体制
有料のメール配信システムは、以下のように販売企業からのサポートが充実しています。
- ・法律の改正に沿ったシステムの提供(特定電子メール法など)
- ・配信エラーや不具合における対処
- ・適度な回数のメンテナンス
- ・セキュリティのためのシステム更新
- ・不明点や疑問点についてたずねられる電話またはメール窓口
特定電子メール法など、通信技術に関する法律は頻繁に改正されます。改正されるたびに法律を把握するのは、非常に手間がかかるでしょう。有料のメール配信システムならば、法律に沿ったシステムを提供してくれるため安心です。
また不具合がないか定期的なメンテナンスを行ったり、セキュリティの向上でソフト更新を促してくれたりするのも嬉しいポイントです。
2-3. 配信したメールの到達率
配信したメールがすべて相手の受信ボックスへ届くとは限りません。以下に当てはまると、受信側のメールサーバーやメールソフトの設定により弾かれる可能性があります。
- ・IPアドレスの評価が低い(低いとスパムメールと判断される)
- ・メールサーバーに脆弱性がある
- ・送信のドメイン認証が行われていない
- ・メール送信元IPアドレスやドメインがブラックリストに登録されている
- ・受信側のメールソフト・クラウドで受信できない設定になっている
そこで、メール配信システムの「到達率対策」として行っている内容を確認します。
メール到達率対策の内容は製品の公式サイト等に記載のあることが多いですが、中には本質的な対策が取れていない製品もあります。配信エンジンレベルで通信を最適化し、ブラックリストに入るリスクを防ぎながら高速・大量配信を実現している製品・サービスに注目するのが良いでしょう。
3. メール配信システムの選び方
有料・無料と数あるメール配信システムから自社にあったシステムの選び方を解説します。
これからメールマーケティングを行う予定の企業や自社サービスの訴求、広告・販促目的でシステムを探している方は必見です。
3-1. クラウド型orオンプレミス型
メール配信システムは、主に2種類の形式で提供されています。その形式とは「クラウド型」と「オンプレミス型」で、どちらの形式で導入するかを始めに決めます。
クラウド型は、あらかじめインターネット上に設置されたメール配信システムの環境を利用します。一方でオンプレミス型は、自社サーバ上や自社の専用回線のみでシステムを扱います。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
クラウド型 |
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オンプレミス型 (パッケージ型) |
|
|
3-2. 金額や予算
メール配信システムにかける予算を検討し、適切な価格のシステムを導入しましょう。
主な料金形態には「従量課金制」と「月額定額制」があり、自社の配信計画やスケーラビリティ(拡張性)なども踏まえ検討する必要があります。
予算を検討するうえで重要なことは、必要な機能が「基本機能」として備わっているか、費用対効果が見込める効果測定機能が充実しているかです。必要な機能がオプションで、追加料金がかかる機能の場合、毎月余計にコストがかかります。
3-3. 使いやすさ
メール配信システムの操作が簡単かどうかを確認しましょう。確認する方法は、製品の体験プランを導入し、実際に扱ってみることです。
体験プランで試すときに注意すべきポイントは、操作画面の見やすさやHTMLメール作成における操作感、およびメール配信設定の容易さなどです。
3-4. 便利な機能
効果的なメールマーケティングのために、必要な機能が備わっているかを確認します。特に、メール配信システム運用開始時の必須機能や性能は以下が挙げられます。
- ・速い配信速度
- ・受信ボックスへの高いメール到達率
- ・自社ドメインで配信できること
- ・配信予約機能
- ・メール到達率や開封率などの効果測定機能
メールの配信頻度や配信数が増えると、大量の配信を短時間でこなす必要があるため、配信速度の速さは重要です。
また、自社ドメインとは自社独自のオリジナルドメインのことで、@の後ろに自社の名前や自社にちなんだ文字列を設定します。これらを利用するならば、企業の信頼性が上がったり、なりすましメールの防止につながったりします。3-5. メール配信システムの実績
製品の公式サイトで、メール配信システムの実績を必ず確認しましょう。製品の実績とは、主に以下のことを指します。
- ・メールの配信数(配信実績)
- ・メールの配信完了までの時間(配信スピード)
- ・システムを利用している企業や提供実績
メールの送受信に関する技術的なルールは、公開されないうえ頻繁に変更が行われます。また、メールアドレスの取り扱いなどにおいては、関係法令の遵守などにも留意する必要があります。
そのため提供実績が多いほど、システム運用や開発のノウハウがあり信頼できる可能性が高いでしょう。
3-6. 課金プラン
検討しているシステムの、課金プランを確認します。主なプランには「従量課金制」と「月額定額制」があり、従量課金制は機能やメール配信数が増えるたびに料金を追加で支払います。一方で月額定額制は、機能やメール配信数にかかわらず一定金額を毎月支払います。
ここで、双方のリスクについて考えます。
- 「従量課金制」:突発的なキャンペーンなどで急激に会員数が増加すると、金額が多くかかる可能性がある
- 「月額定額制」:利用しない月があっても料金が発生する。利用頻度と料金のバランスを考慮する必要がある
どちらの課金プランが望ましいかは、毎月の新規顧客数やメルマガ登録数を記録し、おおよその配信数や今後増えるであろう顧客数を見積もって決めるとよいでしょう。
4. メール配信システム「Cuenote FC」の特長
初めてメール配信システムを導入するなら、「Cuenote FC」がおすすめです。
独自開発のMTA(配信エンジン)により、1時間あたり1,000万通以上の高速配信が可能です。また、知識がなくても直感操作でHTMLメールが作成できる機能が搭載され、受信者側のデバイスを自動で判別し、デバイス別に最適化した状態でメールが配信されます。
4-1. 「Cuenote FC」の料金プラン
「Cuenote FC」の料金プランをご紹介します。
提供形式が豊富で、あらかじめ整えられたメール配信環境をインターネット上で利用できるASP・SaaS型、またオンプレミス型から選べます。
【ASP・SaaS型の料金】配信先の 数 |
2,000件 | 5,000件 | 1万件 | 3万件 | 5万件 | 10万件 | 15万件 | 無制限 |
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月額費用 | 5,000円 | 10,000円 | 20,000円 | 50,000円 | 70,000円 | 100,000円 | 150,000円 | 150,000円~ |
初期費用 | 30,000円 | 50,000円 | 200,000円~ | |||||
月間 配信数 |
無制限 |
メール配信先の増加に伴って料金が高くなる仕組みで、月に配信できる数は無制限です。一方でオンプレミス型は、導入先の企業における構成やメールの配信規模により料金が異なるため、気になる方は公式サイトよりお問い合わせください。
「Cuenote FC」に搭載された便利機能や提供実績も、上記ページにてご紹介しております。ぜひ、ご覧ください。
4-2. 「Cuenote FC」の無料体験デモをお試しください
まずは一度、「Cuenote FC」の無料体験デモをお試しください。無料体験デモは、メール配信システムの操作と、検証のために社内へ向けたメール配信ができます(顧客へ向けた配信はできません)。
以下からお気軽にお申し込みください。
5. まとめ
メールマーケティングに役立つ「メール配信システム」には有料とフリーソフトがあり、それぞれにメリットがあります。
もし、独自ドメインが使用でき、配信先数に制限がなく、メール到達率が高いサービスを利用したいならば、「有料」がおすすめです。初めてのため、まず試しにメール配信システムを使ってみたい場合や小規模のメールマガジン配信を行う場合は「フリーソフト」でも十分かもしれません。
また、すぐに利用するなら、操作が複雑ではないメール配信システムを利用すべきです。必ず無料体験デモを導入し、実際に操作してから検討しましょう。