学校でメール配信システムを活用するメリットは?活用事例も解説!
メール配信システムは学校から生徒・保護者へ迅速に情報展開を行うことにも役立ちます。学校では生徒・保護者との情報共有が大変重要で、特に小学校では人数が多いため漏れなく迅速に情報伝達を行う必要があります。
また昨今では新型コロナウィルス感染症に関連して情報のやりとりが頻繁に行われていることもあり、ますますメール配信システムなどスムーズなコミュニケーションツールの需要が高まっているようです。
ここでは学校でメール配信システムを活用するメリットや注意点を解説します。導入を考えておられる方は、ぜひご参考ください。
メール配信システムとは
メール配信システムってどんなもの?
メール配信システムは、多くの人にメールを一斉配信するためのツールです。
実は、メールを大量・高速・確実に配信するためには、独自のノウハウや技術が必要になります。そのため、学校から保護者や生徒に対し一斉にメール配信をおこなう際には、メール配信システムの導入が必要なのです。
学校だけでなく、メールマーケティング(販促・広告メール、フォローアップ、リテンションなど)、メディアの速報・ニュース配信、企業のお知らせ、緊急時の連絡など、非常に多くのシーンで活用されています。
メール配信システムの主な機能は?
配信リストを使用した一斉送信
メール配信システムの一斉送信は任意で設定した「配信リスト」を使って配信されます。メール配信システムへの配信リストの登録は、ファイルをインポートするのみで完了し、それほど手間はかかりません。
プライバシー保護への配慮が厳しくなっている近年では、保護者や生徒のメールアドレスの管理にも十分注意をしなければなりません。メーラーを使った一斉送信では、BCCに設定すべきメールをTOに設定してしまい、保護者・生徒のアドレスを流出してしまうといった事例があります。 一方メール配信システムを使った一斉送信は、送信先のアドレスは自動でBCCに設定されるので、情報漏洩の心配はありません。
配信する相手を指定した一斉送信
配信リストの中でも、配信する相手を指定して配信することが可能です。導入しているメール配信システムによって機能名は異なりますが、「セグメント配信」や「ターゲット配信」と呼ばれる機能がこれにあたります。
この機能を活用することで、「学年別」「クラス別」「保護者のみ」など、必要な相手のみにメッセージを送ることができるのです。
HTMLメール作成
HTMLメールとは、テキスト(文章)だけではなく、画像や動画を使って視覚的に情報を発信できるメール形式です。
通常、作成するためにはHTMLタグやCSS等の専門的な知識が必要になりますが、メール配信システムを利用すれば、直感的にHTMLメールを作成できる機能を保有しているものがあります。最近ではオンライン授業に伴い、学校からのお知らせ(学級だよりや行事の告知など)を紙媒体ではなく、HTMLメールを使って配信している学校もあるそうです。
ワードやエクセルを用いて資料を作成し、プリントアウトするのではなく、作成したHTMLメールをそのまま一斉送信することができるため手間を省くことができるほか、一度作ったフォーマットはその後も繰り返し使えるため、大変便利な機能です。
到達率や開封率の測定
学校からのお知らせをメールで配信した場合、到達や開封の有無を確認できないことを不安視する声も珍しくありません。
しかしメール配信システムを導入すれば、このような不安は無用です。メール配信システムには「効果測定」という機能が搭載されており、この機能を使うことで以下の実績を確認することができます。
・配信したメールが受信ボックスに届いた割合(到達率)
・到達したメールが開封された割合(開封率)
・メール記載のURLがクリックされた割合(クリック率)
このような実績はシステムの管理画面から簡単に確認することができ、到達率や開封率を調べれば、連絡事項が保護者や生徒に伝達できているか確認できます。重要なお知らせにもかかわらず開封率が低い場合には再送することも可能です。再送を行うことで、一回目の送信ではメールを開封できなかった人にも情報が伝達されるでしょう。
学校でメール配信システムを活用するメリット3つ
①学校側から情報の即時伝達ができる
今まで学校から生徒・保護者への情報伝達は連絡網による電話での伝達がほとんどでした。
人によっては不在であったり、共働きの家庭においては日中は電話に出られない、などの理由で連絡が行き届かない場合もあり、全員に連絡が回るのはかなり時間がかかります。
また、近年はそもそも固定電話やFAXの普及率自体が下がっている(※1)という事実もあります。
メール配信システムを利用すれば、一斉送信により即時に情報を伝達させることができます。
情報を受け取る保護者からみても、学校側が配信した情報を素早く入手できる点は大きなメリットであり、特に災害時など緊急な連絡を即時に受け取ることができる点は重要です。
スマートフォンの普及(※2)により、「いつでもどこでも重要な情報を得るることができる」ことへのニーズは高まっています。
※1、※2 総務省『令和2年版 情報通信白書 ーICT サービスの利用動向「情報通信機器の世帯保有率の推移」』より
②業務の効率化につながる
電話での情報伝達や、紙ベースでお知らせを作成し配布する場合は、どちらも手間や時間がかかります。メールであれば宛先とメールの内容を決めるだけでよいので、効率よく実施できます。
また、配信したメールの開封された数や開封率を確認できる点も、メール配信システムならではです。情報が正しく届いたかどうかを、到達率および開封率で確認できるため、フォローもしやすいです。
③セキュリティ対策の仕組みが備わっている
メール配信で注意すべき点はセキュリティです。
メールにはメールアドレスだけでなく、生徒や保護者の情報まで含まれているため、不正アクセスや情報漏洩には十分な対策を行う必要があります。
メール配信システムでは、個人情報を適切に管理する仕組みが備わっており、
セキュリティ対策に有効です。たとえば、送信元のなりすましを防ぐ電子署名や、メールの暗号化などが挙げられます。また、システムへの不正アクセス対策や権限管理などの機能もあり、安心してシステムを利用できます。
学校でメール配信システムを活用しなかった場合どうなる?
情報漏洩のリスクが高くなる
メール配信システムを利用せずにメールの一斉配信を行った場合、アドレスの誤設定等による情報漏洩のリスクが高まります。
「教育ネットワークセキュリティ推進委員会」によると、2021年度の学校・公的機関における個人情報流出事故は185件、被害人数は23,317人にもなるそうです。 直近ではメール配信システムの導入が進み、情報漏洩の経路が「メール」である割合は数年前と比較すると各段に減少しているものの、未だ0にはならないのが現状です。 社会的問題にまで発展するような事案を防ぐためにも、メール配信システムを導入していない場合は早めに検討すると良いでしょう。
メールが開封されたか確認できない
メーラーから一斉送信したメールは効果測定機能を使えないため、メールが受信ボックスに届いているか、どのくらいの受信者が開封したか確認することができません。メールが届いていない人や開封率が低い場合でも、そのままの状態になってしまう傾向があります。重要なお知らせの場合、メールが届かなかったでは済まされませんので、学校側は到達率や開封率をしっかり把握しておかなければなりません。
学校や自治体でのメール配信システム活用事例
学校の連絡網での活用
学校や幼稚園などでは、メール配信システムを連絡網として使用するケースも増えてきています。行事やPTAの連絡のほか、送迎バスの遅延情報の配信、不審者情報等の緊急連絡等にも活用できます。
自治体や企業の災害時の情報配信での活用
メール配信サービスは、災害時の企業や自治体の情報発信ツールとしても利用され始めています。主に、災害が起きた際の速報、災害時の状況把握が目的です。企業や自治体が配信するメールの件数は非常に多いので、大量のメールを素早く送信する必要があります。メール配信サービスなら、1分間で1万人に配信できるものもあります。
いつ発生するか分からない災害に備え、災害時の連絡担当者がどこにいても対応できるのも大切なポイントになります。メール配信サービスなら、自宅からでもメール配信ができるので、いつでも情報発信が可能です。
メール配信システムの費用相場は?
クラウド型の費用相場
『クラウド型』のメール配信サービスは、比較的安価に利用できるのが特長と言えます。定額制で支払うサービスの場合に必要なのは、初期費用と月額料金です。
初期費用:1~5万円(無料で利用可能なサービスもある)
月額:2,000~1万5,000円
これらの料金は、配信数や登録するメールアドレスの数によって変わる場合があります。
オンプレミス型の費用相場
『オンプレミス型』のメール配信サービスは、クラウド型と比較して高額になります。導入時に必要な料金は下記の通りです。ライセンス料を支払うことで、ソフトを買い取りしたのと同じ状態になります。
初期費用:3,000円~1万円
ライセンス料:150~500万円
月額:2,000~5,000円(サーバー代)
また、『オンプレミス型』では、アップデートやサーバーメンテナンスを定期的にしなければいけません。そのため、月額でかかるサーバー代以外にも、月額3~5万円ほど用意したほうがよいでしょう。
学校での利用は無料の場合もある?
学校でメール配信サービスを導入する場合、保護者への連絡が主な目的です。保護者500名への配信なら、月額3,000円ほどのサービスがほとんどでしょう。配信先の登録は、保護者に空メールを送ってもらうことで登録できるのが一般的です。 また、学校が利用する場合には無料のメール配信サービスもあります。学校から保護者へ向けてのメール配信・一斉配信のみなど、利用条件が限られるのが特長です。用途を限定して使う予定の場合には、無料サービスを上手に活用するのもいいでしょう。
まとめ
学校でメール配信システムを活用するメリットは、以下の通りです。
①学校側から情報の即時伝達ができる
②業務の効率化につながる
③セキュリティ対策の仕組みが備わっている
本コラムでは、学校でメール配信システムを活用する3つのメリットに加え、活用事例や選ぶ際のポイントについて解説しました。記事の内容を参考に、学校でのメール配信システム活用にお役立ていただければと思います。
キューノート エフシー
メール配信システムCuenote FC(キューノートFC)は、会員管理やメール配信後の効果測定をグラフィカルに表示。システム連携用APIなども提供しており、一斉配信からメールマーケティングまで行えます。独自開発のMTA(配信エンジン)とノウハウで、月間のメール配信数76億通・時間1,000万通以上(※)の高速配信を実現し、スマートフォンや携帯にもストレスなく高速・確実にメールを届けます。 ※クラウド型サービス(ASP・SaaS)の実績値