ステップメールの作り方とは?シナリオ配信の手順まで徹底解説
ステップメール、シナリオメールといったメール配信の方法はご存知ですか?
これらはメールマーケティングの代表的な手法の一つです。
通常の一斉配信によるメルマガとは異なり、ユーザーの興味や温度感に応じて最適なメールを配信するアプローチの一つのことです。
メールマーケティングを行っていても、なかなかホットリードにならない等、悩みもあるのではないでしょうか?
今回、この記事ではステップメールの基本的な知識や作り方、運用方法までを具体的な例を用いて徹底的に説明していきます。
メール配信の一部を自動化することで効率化も図れます。
自社のメールマーケティング効果が高まる手法なので是非、参考に活用してみてください。
ステップメールとは?~基本知識~
効果的なステップメールとは?
ステップメールの作り方について
ステップメールの配信方法とは?
ステップメールのメリットについて
ステップメールのデメリットについて
ステップメールの作り方~まとめ~
ステップメールとは?~基本知識~
まずはステップメールの概要についてご説明していきます。
ステップメールは、あらかじめ指定したスケジュールに沿って、ストーリー性を持たせたメールを段階的に配信するメールマーケティング手法です。
メール受信者(読者)に対して、あらかじめ用意したメールを1通目から順番に配信することができます。
通常のメールマガジンが全ユーザーに対して同一のタイミングで一斉に配信されることに対して、ステップメールでは特定のアクションを起こしたユーザーに対して、そのアクションを起点に、アクションの内容に沿って段階的にメールが送られます。
このようにユーザー(読者)の興味・アクションや、その後の心情に寄り添った配信を行うことができるため、購買率やクリック率の向上に効果があると考えられています。
効果的なステップメールとは?
効果的なステップメールとは?
集客や購買意欲を高めるためにはメール配信の設計が重要となります。
ステップメールの効果を高めるために気を付けるポイントを具体的に3つご紹介します。
1、タイミング
これは、メール配信のタイミングのことです。
さまざまなシナリオのステップメールがありますが、心理状態に寄り添うという点で、配信するタイミングはとても大事なものです。
トリガーとなるアクションを起こしたユーザーがどの程度の期間で次の行動に移るのかを、シナリオに合わせて吟味する必要があるでしょう。
ユーザー目線になって考えることが重要となってきます。
そのユーザー目線になって考えることが、重要でありつつ難しい部分なのです。少しでも多く商談リードを獲得したい、購買に繋げたいという最終目標のKPIに沿ってタイミングを考えましょう。
2、シナリオ
ステップメールの最大のポイントとなるのがこのシナリオです。
シナリオを決める際に大事なことは、配信目的の設定、各メールの配信内容、ユーザーに取ってもらいたい行動をイメージし、それに誘導するようなメールの内容を明確化することです。
配信リストへのユーザーが関心を持ってくれるようなプランを考えましょう。
このシナリオが中途半端だと、せっかくのステップメールも、ただのしつこいメールに変わってしまうことになります。
しっかりと対象となるユーザーをイメージしたペルソナを作り上げ、"かゆいところに手が届く"メルマガを送りましょう。
3、表現
「表現」というのはメルマガの配信内容ではなく、配信内容をどのように伝えるか。いわゆる「How to say」の考え方です。
直接的に商品の魅力を訴求したほうがいいのか、あるいはユーザーの声などで間接的にアピールをしたほうがよいのか、など、表現手法は想定するユーザーや、配信のタイミングによっても変わってきます。
(1)(2)が定まったら、最後にもう一度適切な表現手法について検討してみるのが良いでしょう。
ステップ回数が浅い段階で、広告感の強い露骨なセールストークを入れてしまうと敬遠されてしまうので適度な表現で調整することをおすすめします。
ステップメールの作り方について
ステップメールの作り方は、前章の効果的なステップメールとは?と重なる点があるのですが更に細かくポイントを見ていきましょう。
■ターゲットを決める
まずは、どんなユーザーにメールを配信したいか?を明確化することです。
メール本文を作り始める前にターゲット設定は明確にしましょう。
自社で持っている配信リストで、どのユーザーに向けてメールマガジンを配信するかをきちんと区別する必要もあります。
次項で挙げるポイントに繋がってくるのですが、ターゲットが定まらないとシナリオ作成や求めているゴールまでの工程が中途半端で響かないメールとなってしまいます。
■ゴールを決める
配信したいメールの内容は決まっているかと思いますが、定めたターゲットユーザーにどのような行動をとってもらいたいか?というゴールを明確化させます。
売上向上、顧客満足度向上、セミナーの案内やイベントへ誘客など様々なゴールがあると思います。ステップメール最後のメール送信でユーザーに達成してもらいたいゴール(目的)を決めましょう。
このゴールが曖昧で軸がぶれてしまうと、ユーザーにはまったく響かないメルマガとなります。1回のメール配信でゴール(目的)は1つに絞って考えましょう。
■シナリオを作成する
ターゲットや配信のゴールを明確化させたら、やっとシナリオ作成の段階となります。
決めたゴールに向かってステップ回数はいくつにするか?配信タイミングはいつにするか?等、細かく設定をしていきます。
参考までにですが、BtoBビジネスでは一般的に4~7通くらい送ることが多いです。
設定したターゲットが日常でどのような生活、動きをしているのかイメージをして開封されやすいであろう時間帯に配信する。等も考えることが必要です。
時間帯を変更して微調整するだけで開封率は変動していきますのでトライ&エラーを繰り返して検証してみましょう。
またシナリオ作成のための必要項目の例として
これらを表にまとめると視覚的に整理もできるので作成してみるのも良いと思います。
広告感の強い露骨なセールストークではなく、ユーザーの心が動くようなメッセージを時間かけて考えてみましょう。
ステップメールは、段階を分けてメルマガ配信をするのでユーザーとコミュニケーションをとっているイメージとなります。
この3つのポイントは、ユーザーの心理状態や行動に寄り添うステップメールの特性上、すべて肝になる要素です。一つずつ理解を深めていくことが重要となります。
■テンプレート化する
ステップメールのシナリオが完成したら、テンプレート化することも考えておきましょう。
どのシナリオでのアプローチが成果が良かったのか、分析してからテンプレートにして用意しておくと良いです。
結果の伴っているシナリオはひとつだけではなく、いくつか持っておいて自動化しておくとメール配信においての効率化が期待されます。
ステップメールの配信方法とは?
次に、配信内容が決まったら配信方法について解説していきます。
ステップメールは、メール配信システムベンダーが提供しているステップメール・シナリオ配信機能を使用することをおすすめします。
ユーザーのメール受信タイミングはそれぞれ異なってきますし、一人ひとりのユーザーの開封状況や開封日時を手作業で取得するのは現実的ではありません。
メール配信システムに備わっている機能を利用することで、ユーザーの開封状況や日時、クリックを取得でき自動であらかじめ指定した配信タイミング時にメールが送信されます。
メール配信システムを提供しているベンダーによって、差し込み送信(受信ユーザーの名前等を入れられる機能)やステップ回数の制限・HTMLメールの使用可否・効果検証等と様々な使える機能が提供ベンダーによって異なってきます。
無料・有料のツールがありますが、操作が簡単で効果検証まで行えるサービスを選定することをおすすめします。
特にメールマーケティングにおいて、メルマガは送りっぱなしでは非常にもったいないので最低限、開封率、クリック率の数値が取得できる効果検証ツールがあるメール配信システムを使用してみましょう。
使える機能として便利なものが、差し込み送信です。
受信ユーザーの名前が入ったメールを送れるようになります。
宛名が入っていることで私信風なメルマガとなり、受信ユーザー側の心理も"私だけにきたメール"と思ってもらいやすくなりエンゲージメントが高まります。
自社に必要な機能があるかどうかをきちんと比較して検討してみましょう。
メール配信システムベンダーは無料で機能を試用できたりするので、実際にメルマガ運用者が操作をして使いやすいかどうかも確かめると良いです。
またステップメールと並列してシナリオメール(配信)という機能のサービスを提供しているベンダーもあります。
これはステップメールより更に踏み込んだ内容で、あらかじめ指定した日時にメールを配信するだけではなく、ユーザーのメール受信行動(クリックや開封の有無等)によりシナリオを分岐させ配信内容を変える配信が可能になります。
ユーザーの興味・温度感の度合いによって配信内容が変わるのでメール受信者とのエンゲージメントを更に高めメールマーケティングの効果向上を図れる手法として注目されています。
下記にイメージ画像を掲載します。
配信日時のほか、ユーザー行動を取得して自動で判断、配信してくれるのでメルマガ運用者の負担もかなり軽減されます。
ステップメールより更にパーソナライズされたメール内容となり、見込み客を育成する手段として有効です。
ステップメールのメリットについて
ステップメールを活用することで得られる最大のメリットは、ユーザーとの信頼関係、エンゲージを高めることができることです。
ステップメールは、通常メルマガの一斉送信とは異なり、段階的に複数のメールを送ることになるのでユーザーとのコミュニケーションをとるイメージの配信なので信頼を築きやすく見込み客を増やすことに有効的です。
いきなりセールストークでは敬遠されてしまうBtoBビジネスサービスや高額商品の訴求には特に向いています。
ステップメールのデメリットについて
ステップメールのデメリットは、配信日時があらかじめ決まっているため、リアルタイムな情報発信ができないことです。
リアルタイムで情報発信を行いたい場合は、別途メールを作成する必要があります。
また、一度シナリオを詳細に作りこんでも効果検証であまり反応がよくなかった場合は再度シナリオを作り直さなければなりません。
シナリオ作成に時間がかかるので運用面では少し工数がかかることもデメリットともいえるでしょう。
ただ準備に工数が少しかかってしまう反面、得られる効果は大きいので是非トライしてみてください。
ステップメールの作り方~まとめ~
以上がステップメールの概要や作り方についてのポイント解説でした。
近年では自社が持つDB(データベース)の活用の手法としても、ステップメールに注目が集まっています。
たとえば既存ユーザーの離反防止施策として、商品購入を行ったユーザーに対するクロスセル施策、ブランディングの一環など、顧客満足度を高めて既存ユーザーの定着や活性化を目的とした利用が行われています。
コロナ禍で、対面営業が難しくなってきて顧客となかなか会うことができません。
BtoBでは休眠顧客を掘り起こす用途であったり、資料ダウンロード後のフォロー等で活用されることも増えてきています。
ご紹介したこのような要素一つ一つすべて大切なポイントですが、なによりも重要なのは配信するユーザーをしっかりイメージすることです。
ステップメールは通常のメルマガとは異なり、特定のユーザーをターゲットにしていますので、イメージが外れてしまえば効果は激減してしまいます。受け取るユーザーの気持ちになって、ベストなシナリオを設定しましょう。
キューノート エフシー
メール配信システムCuenote FC(キューノートFC)は、会員管理やメール配信後の効果測定をグラフィカルに表示。システム連携用APIなども提供しており、一斉配信からメールマーケティングまで行えます。独自開発のMTA(配信エンジン)とノウハウで、月間のメール配信数60億通・時間1,000万通以上(※)の高速配信を実現し、スマートフォンや携帯にもストレスなく高速・確実にメールを届けます。 ※クラウド型サービス(ASP・SaaS)の実績値