アンケートの回答率をアップさせる5つのコツとは?
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毎月、当社ではアンケート初心者向けのセミナーを開催しています。ご相談を受けてお話しているなかで、「アンケートはとりあえず実施している感じなので、回答集計まで出来たら満足してしまう」という方が意外と多く、本来の目的であるはずの"結果を活かす"ための設問設計や分析を行えていない方が見受けられます。
ただ何となくアンケートを実施してしまうと、質の良い回答結果が見込めないだけでなく本来の改善などに利用できなくなってしまいます。
つまり、かけたコストが無意味になってしまうため、非常にもったいないです。
今回は、回答率をアップさせるアンケートの作り方における準備と、きちんと精度の高い回答サンプルを回収するためのコツをご紹介していきます。
目 次
1.アンケートを取りたい理由を明確にする
2.アンケートの収集期間を明記
3.匿名回答を許可する
4.アンケートの回答率・離脱率をチェックする
5.アンケート回答者の目線になってみる
さいごに
1.アンケートを取りたい理由を明確にする
なぜアンケート施策を実施したいのでしょうか?取ったアンケートを用いてどうしたいのかを明確することが第一です。
「提供しているサービスで、顧客に不満な点はどこか把握し、改善につなげたい」
「特定の製品の顧客満足度調査をしたい」
など、サービスの向上や売上アップにつなげるためだと思います。ですので、まずはじめにアンケート施策の目的を明確にすることで、アンケートを取る相手(調査対象)を絞ることができますので、より適切なデータが集まる第一歩となります。
2.アンケートを回答してもらう相手の見当をつける
対象者が絞れたら、次にその対象者が回答しやすいものを選定する必要があります。
紙もウェブもそれぞれ特徴やメリットとデメリットがあります。回答者の層がある程度定まっていないと、紙でのアンケートかウェブアンケートが良いのかも選択が出来ません。年齢やアンケートを実施するシーン(場所など)によっても、回答者側が回答しやすい媒体や回収率が違うためです。
例えば回答者が高齢者の場合。ウェブ経由だとパソコンやスマートフォンなどの電子機器に不慣れな人の回答を収集しづらいケースがあるので、用紙のアンケートが用いられます。ウェブアンケートのメリットは回答結果の集計のしやすさがあげられますが、電子機器に疎い相手にこちらの都合でアンケート回答を求めてしまっては、回答ミスのリスクや回答数に影響します。そもそも精度の高い回答も得られないことになります。
雑誌や新聞など購読層が幅広い場合は、紙とウェブ両方を用いて回収するのがお勧めです。
紙の出版物であれば、はがきに印刷されたアンケートに回答してもらい、それを回答者にポストへ投函してもらうという流れが一般的かと思います。
ウェブの方が回答しやすいという方のために、同じアンケート項目が記載された専用フォームを用意します。はがきを投函するのが手間と考える人もいると想定し、手元にあるスマートフォンや携帯などからアンケート回答できるような道をアクセス可能なQRコードを掲載しておくことで、回答者に回答しやすい方法を選んでもらう方法もお勧めしています。
参照:紙とWebどっちでやるべき?選ぶべきアンケートの種類と取得のコツをシーン別に解説!
3.匿名回答を許可する
個人名の記入を必須としてしまうと、人によっては正直な意見を書きづらいという意識が働いてしまうケースもあります。そのため、本音を引き出しやすくする方法の一つとして、匿名にする方法があります。もしくは個人情報となるような情報は必須項目とせず、無記名でもOKということにしても。
表面上匿名でもいいけれど個人を照らし合わせたいという場合、ウェブアンケートシステムではクローズドアンケート形式で回収することで個人の特定が可能です。
4.アンケートの回答率・離脱率をチェックする
ウェブアンケートシステムであれば、回答者がどのページで離脱しているか、どのページの滞在時間が長いかなどを管理画面上で把握することができます。
アンケートの開催期日が迫っているのに回答率が思うように集まらない場合、そういった機能から現状をチェックしてみると、見直す点が見つかる事があります。
離脱率が高い、もしくは滞在時間が長いページは、回答者にストレスがかかってしまっていないかを確認するひとつのポイントとなります。
以下のような傾向が無いかチェックしてみてください。
離脱率が高い場合
・回答に適した選択肢が配置されていない
・回答に抵抗を感じる項目が"必須項目"となっている
・不快になるような項目がある
・個人情報をやたらと記載させる項目がある
(不信感に繋がりかねません)
滞在時間が長い場合
・質問内容が長すぎる
・1ページ内の設問が多すぎる
・回答者が何かを調べる必要があったり、考えないと回答できない設問であったり、
手間と時間のかかる設問になっている
など、回答者のストレスにつながる要因を極力取り除いて実施してください。
設問は少なければ少ないほど、回答の精度と回答率が高まります。多くても10設問以内が理想ですが、どうしても回答ボリュームが大きくなる場合、進捗具合を把握できるインジケーターなどを配置する事を推奨しています。回答者にとってゴールが見えやすくなることで、離脱を防ぐポイントにもなります。
5.アンケート回答者の目線になってみる
ついつい、見逃してしまいがちな2点をご紹介します。
一つ目は、専門用語です。
自身の業界で日頃利用している専門用語が、アンケート回答者によっては、なじみが無い単語である可能性もあります。
普段利用していると感覚が薄れてしまいがちですが、どうしても専門用語が必要であれば補足する説明を添え、わかりづらい表現でないかを確認していただけたらと思います。
回答者側が何のことか分からず、不用意に考えこませる時間を使わせてしまってはもったいないです。アンケートが出来上がったら、別の部門担当者に見てもらうことをお勧めします。
二つ目は、思い込みから起因する単語についてです。
ターゲティングが出来ている場合でも、ひとくくりにすることで発生するリスクの把握と、気を付けていただきたい点があります。
例えば「今回のアンケート回答該当者が60歳以上だから、"シニア向けサービスのご意見をお聞かせください"にしよう」という発想もNGです。いくらターゲティングが出来ていたとしても、回答者によっては"シニア"という単語を目にした途端、
「自分は該当しない」
「シニアだなんて失礼!自分はまだ若い」
というように、単語からネガティブな印象を与えてしまう可能性が高まります。これにより回答自体の離脱や、そのアンケート主催者側に対して印象がマイナスに繋がるリスクがあるため、使用する単語には細心の注意を払う必要があります。
参照:精度の高いアンケート回答を集める ちょっとしたコツ5選
さいごに
回答してくださった方にお礼を用意している方も多いかと思います。ただしベネフィットがあるからといって、精度の高い回答結果が集まるとは限りません。
やみくもにアンケートを取っているだけでは、得られるはずの重要なリサーチのチャンスを逃すことにつながります。
ぜひ、「貴重な時間に回答いただく」ということを念頭に、質問の仕方にも意識をしていただけたらと思います。
キューノート サーベイ
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