メールサーバーとは?初心者向けの設定や確認方法、仕組みを詳しく解説

普段の生活やビジネス上のコミュニケーションに欠かせない「メール」。
お手持ちのパソコンやスマートフォンなどの端末で行っているメール送受信を実際に処理しているのが「メールサーバー」となりますが、その仕組みを理解しておくことで、お使いの端末での設定やエラー時の対処に役立てていただけます。
本記事では、技術的な知識がない方にもわかりやすい「メールサーバー」の解説と、PCやスマートフォン端末へのメールサーバー設定方法、接続エラーが起きた時の確認・対処方法について解説しますので、お使いの端末でのメール設定に迷ったときの解説書としてお使いいただければと思います。
メールマーケティングを

Cuenote FCはハイスピードな大量配信を得意としながら、効果測定や自動処理も可能で大手企業にも選ばれるメール配信システムです。メールマーケティング機能も豊富で、配信数上限はなく送り放題です!
メールサーバーの役割とは?メール送受信の仕組みを解説
まずは、メールサーバーの概要とメール送受信が仕組みの概要を解説します。
メールサーバーとは?
「メールサーバー」とは、実際のメール送受信、保存などを行うサーバーです。メールは「SMTP」という規格で通信を行うことから、「SMTPサーバー」とも呼ばれています。
例えば、送信者からのメールを受け取り、宛先へ配信する役割や、受信者からのメールを受け取って利用者のメールボックスに格納するといった役割を担い、信頼性やセキュリティなどの要素を考慮しながら、メールのスムーズなやり取りを可能にしています。
また、昨今は送信元アドレスや送信元名を他人になりすまして送信する、いわゆる「迷惑メール・スパムメール」が横行していますが、メールサーバーは一定のセキュリティ基準により、悪意あるなりすましメールが受信者に届かぬよう排除するなど、フィルター機能の役割も果たしています。
メール送受信の仕組みを理解する
一般的に、メール送信者は自身の端末にインストールされた「メーラー(メールクライアント)」を操作してメールを作成し、宛先を指定して送信を行いますが、そのメールを実際にインターネットを経由して相手先に送信しているのが「メールサーバー」となります。

メールサーバーとメーラー(メールソフト)の違い
メールサーバーとメーラー(メールクライアント)の主な役割は以下の通りです。
メールサーバーの主な役割
1.メールの受信と(一時)保存
メールサーバーは、受信したメールを一時的に保管し、宛先のメールボックスに保存します。受信者がオンラインでない場合でも、メールはサーバー上に保管されますので、受信者が後から取得することができます。
2.メールの送信・一時保存
メールサーバーは、送信者のメーラーから送信されたメールを受け取り、宛先のメールサーバーに送信します。メールサーバーは、相手のサーバーの状態を確認し、相手サーバーがオンラインであれば直接送信し、オフライン(一時的に接続できないなど)の場合は一時的に保持します。
3.メールの認証とセキュリティ
メールサーバーは、受信したメールが正しい送信元から送信されたものかを認証します。一般的には送信元(From)メールアドレスに対しての暗号化チェックやなりすまし・迷惑メールブロック、ウィルスチェックなどを行います。
4.メール転送・転送先管理
メーリングリストなど、受信者が別のメールアドレスへの転送設定を行うことで、メールサーバーから任意のメールアドレスに転送させることができます。
メーラー(メールクライアント)の主な役割
1.メールの作成・編集・一時保存
メーラー上では、メール作成やメール送信に必要な情報(宛先、件名、本文など)を行うことができます。メーラーにHTMLエディターや機能が備わっていれば、フォーマット設定(フォント、色、添付ファイルの追加など)も行えます。
2.メールの送信・受信
メーラーは、作成されたメールをメールサーバーに送信し、受信したメールを表示する役割を担います。メール送受信は、「メーラー」から「メールサーバー」に接続して行われますが、接続時は認証が行われます。
3.メールの管理と整理
メーラー上では、受信したメールを任意に作成したフォルダに整理したり、検索して特定のメールを見つけたりする機能を提供します。また、既読・未読の管理やメールの削除、スパムフィルタリングなども行えます。
このように、普段何気なく端末上で使っている「メーラー」は、実際にメール送受信を行う「メールサーバー」に接続して送信指示を行うだけで、実際にインターネットにメール送信しているのが「メールサーバー」となっています。
端末に備わっている「メーラー」は、「メールサーバー」を指定・設定することで、初めてメール送受信を行うことができるようになります。
メールサーバーの設定準備・接続方法について

このように、端末でメール送受信を行うための「メーラー」は、「メールサーバー」を設定することで初めてメール送受信が行えるようになります。
ここでは、主要なメーラー上でメールサーバーを設定する方法について解説します。
事前準備・メールアドレス(メールアカウント)の発行
まずはじめに、利用したいメールサーバ上に、メールアドレス(アカウント名)とパスワードを指定してメールアドレスを発行します。
「Gmail」、「Yahoo!メール」などのWebメールでは、ブラウザから各サイトにアクセスし、パスワードや個人情報などの必要な設定を行って作成しましょう。
メールアドレスの作成後、必要なスマートフォンやタブレットなどの端末にあるメーラーに対してメールサーバーを設定し、端末からメール送受信・管理が行えるようにします。
メーラーからメールサーバーへの接続方法について
メーラーからメールサーバーへの接続方法は、「IMAP方式」と「POP方式」の2つから選択できますので、それぞれの方式を理解して設定を行いましょう。
IMAP方式
IMAPとは、「Internet Message Access Protocol(インターネットメッセージアクセスプロトコル)」の略となり、インターネット経由でメールサーバに接続する方法です。
メールデータを端末にダウンロードせず、メールサーバー上のデータを参照する方法でメールを管理しますので、端末の容量を使用せずにメール送受信の管理が行えます。
IMAP方式は、複数端末で同一のメールを管理しやすくなるメリットがありますが、メールを確認したいときに、インターネット接続が必要となります。
POP方式
POPとは、「Post Office Protocol(ポストオフィスプロトコル)」の略となり、メールサーバーが受信したメールを端末にダウンロードして管理する方法です。
現在では、バージョンが「3」となっていることから、「POP3」と呼ばれることもあります。
複数端末でメールの開封などを管理することはできませんが、一度メールサーバーから受信したメールは、インターネット環境がない場所でも端末上で確認することができます。
郵便箱に届いた郵便物を受け取るというイメージからこの名称がつけられました。
主要メーラーでのメールサーバー設定方法
利用するメールサーバー上にメールアカウントが準備できましたら、メーラーに設定します。
ここでは、実際に主要なメーラーにメールサーバーを設定する方法を解説します。
メールサーバーの仕組みと接続方法を理解できていれば、簡単に設定することができます。
Windows端末/Outlookへのメールサーバー設定方法
1.端末上で、Outlookを開き、[ファイル]>[アカウントの追加]の順にクリック
2.メールアドレスを入力し、[接続]をクリック
3.(メッセージ表示後)メールアドレス発行時に設定したパスワードを入力し[OK]をクリック
4.[完了]をクリック
Gmailへのメールサーバー設定方法
(PC/ブラウザ版)
1.ブラウザから[Gmail]にログイン
2.右上にある[設定アイコン]から[すべての設定を表示] をクリック
3.[アカウントとインポート]または[アカウント]タブをクリック
4.[他のアカウントでメールを確認]から、[メールアカウントを追加する]をクリック
5.追加したいメールアドレスを入力し、[次へ]をクリック
6.[Gmailifyでカウントをリンクする]を選択し、[次へ]をクリック
7.画面の手順に沿って操作、[次へ]または[ログイン]をクリック
(スマートフォン/AndroidOS版)
1.Android のスマートフォンまたはタブレットで、[Gmailアプリ] を開く
2.右上の[プロフィール写真]をタップ
3.[別のアカウントを追加]をタップ
4.追加するアカウントの種類を選択
5.画面の手順に沿ってアカウントを追加
メーラーにメールサーバー(メールアカウント)の設定を済ませた後は、メーラー上から動作確認を行い正常にメール受信・送信が行えることを確認しておくとよいでしょう。
メールサーバーに接続できない場合の対処・確認方法
メーラーでメールを確認しようとした際、「メールサーバーに接続できません」などのエラーメッセージが表示され、メールの送受信が行えない場合があります。
そのようなときは、以下のポイントを確認して原因を切り分けるとよいでしょう。
1.インターネットに接続できない、または不安定
2.メールサーバー側のメンテナンスや障害などの不具合が発生している
3.ドメインやプロバイダーの契約期限が終了している
4.メーラーの設定が誤っている
5.セキュリティ対策ソフトによる接続不可
1.インターネットに接続できない、または不安定
お使いの端末が正常にインターネットに接続できているか確認しましょう。
LANケーブルが抜けていたり、プロバイダ側で障害発生情報などをチェックしましょう。
2.メールサーバー側のメンテナンスや障害などの不具合が発生している
メールサーバー側に障害などが発生している場合がありますので、管理者に確認しましょう。
Webメールの場合は、その提供元からのメンテナンスや障害情報がないかチェックします。
LANケーブルが抜けていたり、プロバイダ側で障害発生情報などをチェックしましょう。
3.ドメインやプロバイダー、メールアカウントの契約期限が終了している
メールアカウント/メールサーバー提供元のプロバイダにて、ご自身の契約やメールアカウントが期限切れで失効されていないか確認しましょう。
例えば「yahoo!メール」では、6ヵ月以上利用されていないメールアドレスが利用停止になりますので、状況をメーラー以外から確認するとよいでしょう。
4.メーラーの設定が誤っている
ご自身のメーラーの設定が誤っていないか、確認しましょう。
例えば、Webメールのアカウントでパスワード更新を行った後に、メーラーにパスワード更新を反映できていないケースなどがありますので、見直すとよいでしょう。
5.セキュリティ対策ソフトによる接続不可
メーラーを使っている端末上にセキュリティ対策ソフトを入れた場合、その影響で外部接続が制限されメールサーバーへ接続不可となることがあります。
この影響かを切り分けるため、セキュリティ対策ソフトを無効化してメールサーバーへの接続を試すとよいでしょう。
まとめ
本記事では、メールサーバーの重要性と基本的な設定・確認方法について詳しく解説しました。
まずは、個人・ビジネスシーンでも良く使われている主要メーラー(例: Gmail、Yahoo)での設定方法を学ぶことから始めましょう。
また、最後に、メールサーバーに関する理解を深めるためには、SMTP、POP、IMAPなどのプロトコルやセキュリティ対策について学ぶこともおすすめです。
これらのメーラーはとても使く、設定も比較的簡単なため、設定例を参考にご自身のメールアカウントに合わせた設定を行ってください。
過去のマーケティングブログでは、メールサーバーをより技術的な観点から解説していますので、そちらも是非参考にしてください。
キューノート エフシー
メール配信システムCuenote FC(キューノートFC)は、会員管理やメール配信後の効果測定をグラフィカルに表示。システム連携用APIなども提供しており、一斉配信からメールマーケティングまで行えます。独自開発のMTA(配信エンジン)とノウハウで、月間のメール配信数76億通・時間1,000万通以上(※)の高速配信を実現し、スマートフォンや携帯にもストレスなく高速・確実にメールを届けます。 ※クラウド型サービス(ASP・SaaS)の実績値