ステップメールで効果をあげるために押さえると良いポイントとは?
現在メルマガに取り組まれている方の中にはメールの一斉配信だけでなく、より多くのコンバージョンを獲得するための手段としてステップメール(フォローアップメール)を始めようと考えられている方も多いのではないでしょうか。
ステップメールは一度設定すれば、人手をかけずに顧客と定期的な接点を生み出し、コンバージョンを獲得することができます。今回はステップメールの押さえるべきポイントを考えてみます。
ステップメールとは何か?
ステップメールはメール配信システムの機能ベースで考えると、「ある日を起点にして、決まった日数を経て複数回にわたってメールを自動配信する機能」です。
もしかしたら「ステップメール=コンバージョンを自動的に獲得できるツール」と捉えている方もいるかもしれません。実際、ステップメールである程度のボリュームのコンバージョンを獲得することができます。
ステップメールで押さえるべきポイントは?
1.目的を定める
どんな施策を実施、計画するにも、目的(ゴール)を定めることは重要です。
もし、目的を定めずに詳細な実行計画を立てても、手段が目的化してしまい、期待している効果は得られないでしょう。
BtoB、BtoCによる違いはあっても、ほとんどの方が、最終成果であるコンバージョンを目的とするケースが多いでしょう。しかし、ステップメールは、コンバージョン目的だけではなく、「エンゲージメント」「最適な情報の提供」「販売促進」「リードナーチャリング」など、さまざまな用途で活用できます。 そのため、購買促進に偏り過ぎた用途だけではなく、顧客にとって、良い情報を伝えたり、関係維持したりすることを目的の一部に入れていくことも必要です。
ステップメールは、ただの手段でしかありません。必ず目的を定めておきましょう。
2.ペルソナを設定する
目的を決めたら、次に設定するのはペルソナです。
ペルソナは、"あなたの製品、サービスなどの理想の顧客の人物像"です。ペルソナを定めておくと次のステップであるシナリオ設計がしやすくなり、何かに迷った時の基準になりますので、手を抜かずに定めましょう。
定める際には、「職業」「性別」「家族構成」「社会的地位」「趣味」「SNSなどの情報源」「購買する際の優先事項」など、さまざまな項目から定めましょう。
3.シナリオを設計する
前のステップで定めたペルソナをもとに目標を達成するためのシナリオを設計しましょう。
重要なのは、定めたペルソナの人物像の目線で考えてみることです。
例えば、購買を促進したいからといって、セールス目的の情報ばかりを案内しても、メールの受信者にとっては、嫌気が差してしまい、購買どころか退会してしまうかもしれません。そんな場合は、あえて遠回りをすることを選択するのも一つ方法です。
また、シナリオを策定する際は、必要以上に完璧なものを求めすぎないということも重要なポイントです。
あくまで想像したシナリオですから、初めから完璧なシナリオを設計できる確率はかなり低いです。そのため、シナリオの精度をはじめから上げるより、ある程度のシナリオができた段階で、実行に移し、効果を見ながら改善を加え、効果を引き上げていくことの方が、はるかに効率が良いです。
加えて、シナリオを設計する際によく相談いただくのが、「ステップメールは何回位送ったら良いのか」という点です。米国hubspot社の調査結果によると、Eメールマーケティングの顧客化までの平均日数は42.2日と言われています。これを考慮すると、BtoBにおけるステップメールの配信間隔は7日間と仮定すると、配信回数は6回か7回程度を目安と考えても良いかと思います。
4.オファーを入れる
シナリオの設計時に併せて検討いただきたいのが、顧客に対して、どのようなオファーを示すかという点です。顧客と関係維持を目的としたメールであれば、無理にオファーを入れる必要はありませんが、目的を達成するためのメールについては、購買、キャンペーンサイトへの誘導、セミナーへの誘導など、行動喚起させるオファー(例えば、クーポンなど)を入れましょう。
顧客がメールの内容に興味を抱いて「購入しよう!」「問合せしてみよう!」とアクションを起こそうとした時に、迷わずサイトに誘導できるようになっていなければ、せっかくのコンバージョンの獲得の機会を失ってしまうことになります。
5.KPIを定める
ここまでできたら、最後はKPI(重要業績評価指標)を定めましょう。
ステップメールのKPIとしては、一般的に"開封率(どれ位の人にメールが開かれたか、閲覧されたか)"、"クリック率(どれ位の人をサイトに誘導できたか)"、"コンバージョン率(どれ位の人が購買、申し込みをしたか)"をKPIとして定めるケースが多くあります。
さらに、関係維持を目的としたステップメールであれば、どれくらいの人と接触を持てたかというエンゲージメント(定義は会社により異なりますが、開封・クリックしたユニークユーザー数)を指標とするケースもあります。
ステップメールは、シナリオ立てたメールであるため、1回当たりの配信対象数は、かなり少なくなります。そのため、ステップメールで定めたシナリオ単位で、串刺しにした結果を見ていきましょう。
6.改善する
最後に重要なのは、改善することです。
「シナリオを設計する」項目でも述べましたが、いきなり成果を上げられる施策というのは、なかなかあるものではありません。
地道なことではありますが、幾つか設計したシナリオの中から、優先順位を定め、KPIを上げるための改善を行っていくことが必要です。
改善すべきポイントは、いくつかありますが、複数の箇所を同時に変更すると検討すべきポイントも多くなり、改善したポイントの影響がわかりづらくなる場合もあります。そのため、まずは、1つのポイントに絞り、改善を図っていくことが良いでしょう。
まとめ
ステップメール運用は単にセールス情報を詰め込んだ内容を、複数回にわたって配信することではありません。あくまでもステップメールが送られてくる顧客の興味を喚起し、「コンバージョン見込み」を波状的に引き上げ、顧客と友好なコミュニケーションを図っていくことにあります。そのためには、1つ1つの施策が自社目線ではなく、顧客目線になっているか確認してみてください。
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