メルマガへの回帰が始まっている?

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トレンドに敏感な女性向けファッション雑誌『Glazia(グラツィア)』のオンライン版と、英国の大手新聞『The Guardian(ガーディアン)』のオンライン版。まったく性質の異なる二つの媒体で、"女性とメルマガ" をテーマにした記事を見つけました。女性を中心に、メルマガ回帰の動きが始まっているようです。


メルマガへの回帰が始まっている

なぜ2016年はメルマガの年になるのか?

『Glazia』という女性向けファッション雑誌のオンライン版が、英国で発行されています。
ターゲットは30代を中心にした女性で、ファッションやコスメ、ヘアメイク、フィットネスなどの最新情報が発信されており、かつて日本版も講談社から発行されていたので(2013年8月号をもって休刊)、ご存じのかたも多いと思います。この『Glazia』に掲載されていたコラム、「なぜ、2016年はメルマガの年になるのか?」をご紹介します。

「忙しさがさらに加速されていく昨今、慌ただしい毎日をもっとシンプルに、自分なりのペースで暮らしていけるようにしませんか?」というのがコラムの主旨です。そして、このようなライフスタイルを実現するために、メルマガを上手に利用することを提案しています。

シンプルに自分のペースで暮らしていくために、なぜ、メルマガが必要になるのでしょうか?
ここで言うメルマガとは、「1年以上も前に買い物をした店から届く、見当違いのメルマガ」のことを指すのではありません。コラムの筆者は下記のようなライフスタイルを提案しています。

「自分に興味のあることに関連したコンテンツ、自分の好きなブランドからの良く考えられたコンテンツ。このようなメルマガを、自ら意図的に探して購読しませんか? そして、自分が本当に読みたいと思うメルマガを、お茶を飲む時間や、電車の中、そして、ランチブレイクの時などに、10分だけ時間を割いて読むのです。」

なぜ、忙しい現代人にはメルマガが最適なのでしょうか?
このコラムでは、「長時間コミットしなくて済む」ということを、メルマガのメリットとしてあげています。誰でも覚えがあると思うのですが、スマホにいったんアクセスしてしまうと、とくに見たいコンテンツではなくても何となく眺めつづけてしまい、延々と時間を奪われる羽目に陥りがちです。
コラムの筆者は、このような時間を一刀両断に切り捨て、本当に自分が望んで登録したメルマガを読むことで、良い生活のリズムが取り戻せるはずだと提案しています。

生活のリズムを取り戻すためにお気に入りのメルマガを見つけるというライフスタイルは、いつも手元にあるスマホに振り回されず、自ら主体的にスマホを利用するという意味で良いきっかけになるかもしれませんね。


女性ライターたちが、発信の場をメルマガに切り替えている

昨今、改めてメルマガが注目されるきっかけをつくったのは、「レニーレター・ドットコム」です。
「レニーレター・ドットコム」は、フェミニスト活動家の二人の女性 ― 女優や脚本家としてマルチに活躍するレナ・ダナムと、TVプロデューサーのジェニー・コナーが、2015年に提供を開始したメルマガです。
いわゆるファッションやグルメ情報だけではない社会性のあるコンテンツを提供しており、政治に対して強い使命感を持っているレナ・ダナムは、ヒラリー・クリントンのインタビューなども行っています。

「The Guardian」の記事、「たくさんの女性活動家たちが、発信の場をブログからメルマガに切り替えている」をご紹介します。

インターネットには、容赦ない非難や攻撃が付いてまわります。このような事態を避けて、登録した人だけに自分たちの主張を届けるメルマガという形式を選ぶ女性が増えています。
個人向けのメルマガ配信に特化したサービスも提供されており、2014年の時点で、このサービスは10万人に利用されていて、そのほとんどは、オンライン上で安全な場所を求める女性たちでした。

このようなメルマガ回帰の流れに対し、レナ・ダナムは、「メルマガという閉ざされた空間だけで情報を発信することは、決して正しいやりかたであるとは思っていない」と語っています。

メルマガは、確かに、個人の受信ボックスだけに届く閉ざされた媒体です。とは言え、メルマガを使って発信するということは、ディスカッションや反対意見を遮断しようという意図とイコールではありません。

メールは、そもそも、個人に向けてメッセージを届ける "手紙" が電子化されたものです。
「邪魔されずに何かを語りたい人に対し、何かを発信する場を提供するという点で、メルマガは優れた媒体である」と、この記事の筆者は語っています。

届ける側の事情や、購読する側の意識の変化が重なって芽生え始めたメルマガ回帰。
メールという古典的な媒体は、これからもしぶとく生き残っていきそうです。

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