MAツールのシナリオとは?設定方法と成功のポイントを解説
営業活動において、見込み客に対して効果的なアプローチを行うことは重要です。しかし、見込み客とのコミュニケーションが適切に行えず、機会損失に悩む企業は多くあります。こうした課題を解決するために注目されているのが、MA(マーケティングオートメーション)ツールです。
今回は、MAツールを活用する上で重要な「シナリオ」の意味やシナリオ設定の方法について解説します。
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MAツールの「シナリオ」とは?
MA(マーケティングオートメーション)ツールの「シナリオ」とは、見込み客の行動に応じて、ツールが自動的に適切なアクションを返す設定のことです。シナリオを活用することで、営業やマーケティングの効率が高まり、より効果的なアプローチが可能になります。
具体的には、設定されたシナリオに基づいて自動的にメールを送信したり、特別なオファーを通知したりするなど、見込み客の行動に応じた対応を行います。例えば、下記のような使い方が可能です。
- 問い合わせをした見込み客に対して、導入事例の記事を送付する。
- 自社サイトに訪れたユーザーに対して、再び広告を表示させる。
- 特定のページ(ECサイトの商品ページなど)を複数回訪問した見込み客に対して、ポップアップで割引クーポンを表示して興味を引く。
- 特定のページ(ECサイトの商品ページなど)を複数回訪問した見込み客に対して、ポップアップで割引クーポンを表示して興味を引く。
- 資料請求をした見込み客に対して、自動的に関連する他のサービスについてのお知らせを送信する。
このように自動的な対応が可能になるため、手間を省きながら、見込み客とのコミュニケーションをスムーズに行うことができます。
さらに、シナリオは見込み客の反応に応じて、次に実行するアクションを変えることも可能です。例えば、下記のように分岐させることができます。
送信したメールに対して、
- メールが開封され、Webサイトへアクセスがあった場合は、営業チームに通知を送る。
- メールは開封されたがWebサイトへのアクセスがなかった場合は、別の商品や情報を紹介するメールを自動送信する。
このようなシナリオの分岐により、見込み客の関心に合わせた柔軟なアプローチができ、より効率的に営業活動を進めることが可能です。
MAツールのシナリオを設計する方法
MAツールを効果的に活用するためには、シナリオ設計が非常に重要です。ここでは、シナリオを設計するための5つのステップを紹介します。
ステップ1|目的とゴールを明確にする
シナリオを設計する最初のステップは、目的とゴールを明確にすることです。何を達成したいのか、どのような結果を求めるのかを具体的に設定する必要があります。例えば、下記のようなゴールが考えられます。
- 見込み客を見逃さないようにしたい
- 販促動画を見てもらいたい
- 商品を購入してもらう
- 展示会に来てもらう
- 資料を請求してもらう
ゴールがはっきりしていれば、どのようなアプローチが必要かを具体的に考えることが可能です。
ステップ2|ペルソナを設定する
次に、シナリオを適切に機能させるために、顧客となり得る具体的なペルソナを設定します。ペルソナとは、ターゲットとなる顧客の典型的なプロフィールのことです。下記の項目を考慮しながら、ペルソナを詳細に設定しましょう。
- 属性
- 悩み
- 関心ごと
- 年齢
- 性別
- 居住地
- 職業
- 家族構成
- 価値観
これにより、顧客のニーズや行動に合わせたシナリオを構築しやすくなります。
ステップ3|ペルソナに合わせたコンテンツを作成する
設定したペルソナに対して、どのようなコンテンツを提供するかを決めます。ペルソナの悩みや関心に応じて、その問題を解決できるようなコンテンツや商品、サービスを考えましょう。
コンテンツの質がシナリオの成功を左右するため、ペルソナにマッチした内容を用意することが重要です。
ステップ4|どのようにアプローチするか決める
ステップ3で作成したコンテンツやサービスを、どのチャネルで伝えるかを設定します。ペルソナがよく利用する媒体に合わせて、下記のようなアプローチ方法を選択しましょう。
- SNS
- Eメール
- LINE
- SMS
- メルマガ
適切なチャネルを選ぶことで、ターゲットに対するリーチが高まり、より効果的なシナリオを実現できます。
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ステップ5|どのタイミングでアプローチするか決める
最後に、どのタイミングで見込み顧客に対してアプローチを行うかを設定します。具体的には、見込み顧客がどのようなアクションを取った際に自動的にコンテンツを配信するのかを決めます。
例)
- メール開封率が80%を超えたタイミング
- 顧客が資料請求を行ったタイミング
タイミングを見極めたシナリオ設定を行うことで、より効果的なマーケティングが可能となります。
MAツールのシナリオを設計する際のポイント
最後に、シナリオを効果的に機能させるための設計のポイントを解説します。
シンプルなシナリオにする
まずはシンプルなシナリオを構築し、実際の運用のなかで効果を検証しながら、徐々に改善していくことが成功へのカギです。初めから複雑すぎるタイミング設定や分岐を作ると、条件に合う顧客が減り、市場の変化に対応しにくくなります。
柔軟なシナリオを作成することで、長期的に成果を高めていくことができます。
カスタマージャーニーマップをつくる
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを認知し、検討し、最終的に購入や契約に至るまでのプロセスを旅になぞらえたものです。一般的には、顧客の行動を時間軸に沿って5~6段階に分け、それぞれのフェーズでの行動やタッチポイント、提供コンテンツ例などを整理します。
▼一般的なカスタマージャーニーマップの時間軸
認知→興味関心→情報収集→比較検討→購入→利用
シナリオ設計では、それぞれのフェーズに合わせて異なるメッセージやアプローチを設定します。例えば、認知段階では商品の情報を提供し、検討段階では導入のメリットを強調するなど、顧客のニーズに合ったコミュニケーションが可能になります。
カスタマージャーニーマップは定期的に見直し、実際の顧客の動きや市場状況と合っているか確認することが重要です。
効果検証と改善を繰り返す
シナリオの効果を最大限に発揮させるためには、定期的な効果検証が欠かせません。KPI(主要業績評価指標)を設定し、開封率、クリック率、コンバージョン率などのデータをもとに分析しましょう。
シナリオの効果が思うように上がらない場合は、A/Bテストを活用して異なるアプローチを試すことも有効です。A/Bテストとは、Webサイトなどで複数の表現を用意し、どれが最も多くのユーザーから狙い通りのアクションを引き出せるかを比較する手法です。定期的な改善を行うことで、より効果的なシナリオに進化させていくことができます。
さいごに
この記事では、MAツールのシナリオ設計のポイントについて解説しました。シンプルなシナリオから始め、継続的に改善を繰り返すことで、見込み客に対する効果的なアプローチが可能になります。また、カスタマージャーニーマップを作成して、顧客のフェーズに応じたコミュニケーションを意識することが、営業活動をスムーズに進めるためのカギです。
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