知っておきたいスマホユーザーの隠れた特性
今年、Googleがスマホに対応したウェブサイトを検索結果において優遇することを正式に発表してから、多くのサイト担当者が、いわゆる "モバイルフレンドリー化" の対応に追われているのではと思います。
国内のEC市場は、この数年でスマホ対応が急速に進みました。成果を上げているECサイトが示すように、スマホユーザーをターゲットに取り込むことは、オンラインビジネスの可能性を広げます。
価値のあるコンテンツを提供するためのコンテンツマーケティングは、最終的な受け皿となるウェブサイトとサイト集客のフックとなるメール施策を統合することで相乗効果が期待できます。スマホユーザーの取り込みを検討するためには、まず、スマホユーザーを知る必要があります。
今回は、スマホユーザーの特徴についてまとめました。
スマホユーザーの年齢層は?
総務省が発表した「平成26年版 情報通信白書」(※1)の年代別初回購入時期と普及率をみると、国内フィーチャーフォン保有率は28.7%であるのに対し、スマートフォン保有率は53.5%と過半数を超えています。スマートフォンユーザーは早い時期から20代を中心に普及し始め、その後、10代、30代にも普及が進みました。特に近年は、10代への浸透が目立っています。
もし、あなたが運営するECサイトが10代~30代をターゲットとしているなら、スマートフォンユーザー取り込みによるインパクトが期待できます。さっそく顧客情報を確認して、ターゲットの年齢層を調べてみましょう。
いつ、どこでスマートフォンを使う?
スマートフォンは携帯性に優れ、どこにでも持ち歩くことができます。電車の中やカフェ、ベッドの中、トイレの中にいても常時インターネットにアクセスして、メールの受信・返信やサイトを閲覧することができます。
このように、スマートフォンは常に手元にあることが多いため、デスク上で使用するパソコンと異なり、日中の利用時間に偏りがありません。そのためメール配信をする際は、夜中や早朝にメールの受信音が鳴らないよう、配信時間に考慮する必要があります。
何のために利用するの?
Yahoo! JAPANの調査(※2)によると、スマートフォンならではの用途で最も多いのは「地図やナビゲーション機能」で68%、「動画視聴」50%となりました。また、「暇つぶし」と回答した人は、67%にもなりました。
また、ニールセンの調査(※3)では、スマートフォンからのインターネット利用者のうちの92%がSNSを利用しているという結果となっています。
このような特性を持つスマホユーザーへのリーチや囲い込みを狙う場合、ちょっとした隙間時間に繰り返し利用できるアプリやゲームコンテンツの提供やメールマガジンから動画に誘導する方法も有効です。また、SNSを活用して情報の拡散を狙うのも効果的です。
インターネットで何を買っているの?
通販でのスマートフォン利用率は10代~30代で約30%(公益社団法人日本通信販売協会の調査)に達しており、特に若年層でのEコマース利用が浸透してきています。
「平成26年版 情報通信白書」によると、インターネットで買うことが多い商品は、「本」が29.0%、また、「CD/DVD/BD(ブルーレイディスク)」は35.7%という結果でした。その他にも20%を超えるものは、「小型家電」、「PC」、「切符/チケット」となっています。
「メールマガジンはリアル店舗の集客にも貢献できるか」のブログで紹介したリサーチ結果にもあるように、3割以上の人がメールマガジンやサイトで商品を閲覧後、実際の店舗に行ったことがあると回答しています。
特に店舗で実際にサイズ感や色味をチェックしたいといった顧客ニーズが強い衣料品などは、O2O(Online to Offline)の流れが起きやすいことが想定できます。実店舗をお持ちの場合、メールを効果的に使うことでウェブサイトだけではなく、店舗への誘導にも役立てられます。
スマートフォンの利用時間は?
デジタルアーツの調査「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」(※4)によると、10代の利用時間は長時間化していることが分かります。1日の平均利用時間が3.0時間であることに対し、男子高生は4.1時間、とくに女子高生は7.0時間と高いという結果でした。
幅広い年代を調査している「平成26年版 情報通信白書」によると、スマートフォン保有者がインターネットにアクセスする時間は77.9分となっています。
また、スマートフォンとフィーチャーフォンによるメールの利用頻度について、1日のうちに4~5回メールを利用するユーザーは、携帯キャリアメールとEメール(Gmailやhotmailなど)のどちらも18%前後となりました。メール配信の際は、携帯キャリア以外のメールアドレスも、スマートフォンで受信するユーザーが多いことを考慮する必要があります。
お使いのメール配信システムにユーザーエージェントを取得できる機能が搭載されている場合、受信者がメールを閲覧した端末の機種やブラウザを把握することができます。一度、メールマガジンのスマートフォン対応を検討する前に、顧客のメール閲覧環境を把握しておくと良いでしょう。
出典元
※1 総務省「平成26年 情報通信白書」
※2 Yahoo! JAPAN「マルチスクリーン環境におけるデバイスの利用実態調査」
※3 ニールセン「SNSの最新利用動向」-スマートフォン利用者の92%がSNSを利用」
※4 デジタルアーツ「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」
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