HTMLメールの作り方4~HTMLメールデザインのこれから~

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【企業担当者が知っておきたいHTMLメールマガジン作成 第5回】

これまで4回に渡って執筆させていただいた連載「企業担当者が知っておきたいHTMLメールマガジン作成」。最後となるテーマは「HTMLメールデザインのこれから」です。これまでHTMLメールのスマホ対応や、基本的な制作手法について記事にしてきましたが、今回はHTMLメールが今後どのようになっていくか、海外で言われている展望などをご紹介したいと思います。


モバイルの重要性がさらに高まる

「モバイルで見られるメールは4年間で500%増加。現在、メールの53%はモバイルで開かれている」という記事を2015年1月にLitmusが公開しています。日本国内では、引き続きスマートフォン契約数は伸びていく予測となっています(※MM総研 2014)。モバイルの普及とともにHTMLメールがモバイルで開かれる機会が増えてくることでしょう。


<モバイルで見られるメールは4年間で500%増加>

モバイルで見られるメールは4年間で500%増加
【Litmus】"53% of Emails Opened on Mobile; Outlook Opens Decrease 33%"


パーソナライズ⇒ターゲットに合わせたメッセージづくりが必要

モバイルの普及やユーザーデータベース活用を背景として、時間や属性によってターゲットをセグメント化してメールが配信できるようになってきています。適切なターゲットに、適切なタイミングで、適切なコンテンツを届けることができるようになるため、より効果を見込めるようになります。そこで大事なことがコンテンツ戦略です。ユーザーがHTMLメールを開いてくれるほんの数秒で何を伝えるか。よりユーザーの行動(ライフサイクル)に密着したコンテンツを届けることを考えることが重要になってくるでしょう。


<Amazon.ukは購入履歴を元に、商品をレコメンド>

モバイルで見られるメールは4年間で500%増加
【HubSpot Blogs】"Email Marketing for Ecommerce Websites: How To Make Emails Personal"


プログレッシブエンハンスメント―リッチ化も検討

時代の流れとともに様々な新しい技術が登場してきています。HTMLメールの閲覧環境も新しくなるにつれ、よりリッチな表現が可能になってきています。

「プログレッシブエンハンスメント」とは、新しい環境に対してはよりリッチな表現を提供し、古い環境に対しては最低限の表現でコンテンツを提供する、というコンテンツ表現に焦点を当てた考え方です。従来のように「どんな環境でもできるだけ同じに見えるようにデザインする」とは異なります。どんな環境でも同じように見せるためには、古い環境に合わせて制作をする必要があるのでリッチなデザインは難しいですが、新しい環境を使っているユーザーを優先すればよいという場合は、よりリッチな表現で訴求することができます。

例えば、HTMLメールのリッチ表現方法について以下のようなものが近年、海外で話題となっています。


動画

モバイルで見られるメールは4年間で500%増加
【Litmus】"How to Code HTML5 Video Background in Email"

すでにいくつかのメーラー、例えばApple MailやOutlook2011(Mac)では背景動画を使えるようになっています。また、YouTubeなどのEmbed動画(動画が表示されなかった際にリンクを表示する)をサポートしているメールクライアントは62%に上るといわれているようです。たとえば、iOSのネイティブクライアント、Apple Mail、Outlook.comなどはメールクライアント内で動画再生が可能です。ちなみにGmailやAndroidデバイスでは動画が再生できない代わりに代替画像が表示されます。

【Email on Acid】"A How-To Guide to Embedding HTML5 Video in Email"


ウェブフォント

動画と同様にGoogle Web Fontsの利用も一部のメーラーで利用が可能になっています。

【Litmus】"Typography Tips for Email Designers"


<以下のテキストはすべて画像ではなく、ウェブフォント>

モバイルで見られるメールは4年間で500%増加
【Action Studio】"WEB FONTS IN EMAIL"


カルーセル(バナーのスライダー)

イギリスのB&Q社の事例として、以下のようなスライダーを用いたEmailがあります。ボタンにマウスオン、もしくはタップするとスライドが切り替わるというものです。ウェブの世界ではよく見られるものですが、これまでHTMLメールの世界ではあまり見なかったものです。

【Litmus】"Is this the future of email design?"


モバイルで見られるメールは4年間で500%増加


このように、新しいメール閲覧環境を優先する場合には、様々なコンテンツ表現が可能になりつつあります。


まとめ

これからモバイルがますます普及し、重要性が増すとともに、モバイルユーザーをターゲットとしたメール配信をするケースも増えてくると思います。モバイルにはより新しいメーラーが搭載されていることを考えると、「プログレッシブエンハンスメント」の考え方でよりリッチな訴求方法を検討すると効果的なケースが増えてくるかもしれませんね。

角谷仁
株式会社TAMの東京事務所でディレクターチームのマネージャーとして勤務。大規模案件のプロマネから小規模案件の運用までさまざまな案件を対応しています。現在はTAMのモバイルファースト戦略を推進すべく、各メディアからの情報発信中。あと最近の趣味は、船でマグロやGTを釣りに行くことです。外房のヒラマサにもはまっています。
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